2012年5月10日木曜日

成人原発性中枢神経系血管炎

成人 Primary CNS vasculitis、PCNSVのセミナー記事

原因不明の稀な疾患で、脳・脊髄に限局した疾患。
発症年齢中央値は50歳 。
神経学的所見は様々だが、頭痛、認知機能変容、 局所的筋力低下、卒中。
(頭痛 63%、認知機能変容 50%、片麻痺 44%、持続性の神経所見・あるいは卒中 40%、失語 28%、TIA 28%、失調 19%、けいれん 16%、視覚異常 42%、視野欠損 21%、複視 16%、吐気・嘔吐 25%)
炎症性血清学的マーカーは通常正常。
脳脊髄液は成人80-90%で異常。
MRI正常なら否定的(FLAIRで両側天幕上高密度、T2強調白質病変などの存在あるも、疾患特異的ではない)。
CNS組織の生検が唯一の確定法。
血管造影が行われるが、感度・特異度も今一つ。 血管病変のサイズばらつきあり、予後や治療反応の参考となる。 (狭窄変化、末梢の拡張性変化など)
コルチコステロイド治療±細胞障害性薬剤使用のため、早期に疾患認識することは、 重篤なアウトカム予防のため、重要。
鑑別診断は、 reversible cerebral vasoconstriction syndromeや二次性脳血管炎 




Adult primary central nervous system vasculitis
The Lancet, Early Online Publication, 9 May 2012doi:10.1016/S0140-6736(12)60069-5



関連: Primary central nervous system vasculitis (PCNSV) 良性亜型:より小血管の血管炎 2008年 09月 30日

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