Randomized Multicenter Investigation of Folate Plus Vitamin B12 Supplementation in Schizophrenia
Joshua L. Roffman, et. al.
JAMA Psychiatry. 2013;():1-9. doi:10.1001/jamapsychiatry.2013.900
統合失調症の陰性症状は、慢性的で障害を伴い、高コストとなっているため、より効果的な治療が必要とされている。葉酸代謝関連低機能変異遺伝子を有する場合、葉酸濃度減少が、この負の徴候と関連するということで、葉酸サプリメントの可能性を検討。
平行群・ランダム化・二重盲験・プラシーボ対照化臨床トライアル;葉酸 2mg/ビタミンB12 400μg 16週間
3つの地域メンタルヘルスセンター(米国内学術センター関与)
精神科学的安定・抗精神治療に関わらず症状持続慢性統合失調症外来患者
16-68歳、向精神薬6ヶ月以上治療・6週間超の安定投与量、60以上の Positive and Negative Syndrome Scale
140名をランダムに、葉酸+ビタミンB12 vs プラシーボ
主要アウトカム測定:陰性症状変化( Scale for the Assessment of Negative Symptoms [SANS])、 positive and total symptoms (Positive and Negative Syndrome Scale))
【結果】
葉酸+ビタミンB12は、プラシーボに比較し、有意に陰性症状改善(群差、週毎SANSスコア -0.33、95% CI, -0.62〜-0.05) と、genotypeを考慮した場合は有意差求めるが、除外時は認めない
治療による FOLH1(rs202676)の 484C>%変異介入が観察された(p=0.02)
484% alleleがhomozygousの時のみ実有意な治療ベネフィットを示した (週毎 SANSスコア変化 −0.59 ; 95% CI, −0.99 to −0.18).
平行して、ベースラインの赤血球濃度と、484C allele loadの逆相関が見られ(p=.03)、 治療8週後までその効果は持続する。
治療群毎、陽性症状、総症状変化とも差認めず
結論:葉酸+ビタミンB12サプリメントは、統合失調症の陰性症状改善するが、葉酸吸収の遺伝子変異によりその治療効果は影響大きく受ける
個別化医療の必要性を示唆する
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