宗教団体からのサポートを受けるだけでは、終末期ケア患者のアウトカムは決して改善しない。やはり、医療チームとの霊的サポート・終末期話し合いがあって初めて良好な終末期アウトカムが得られる。
ボストンのTracy A. Balboniらのグループからの霊的ケアと終末期(EoL)話し合いの関連正についての報告。死亡直前最終週での343名の終末期がん患者での報告で、積極的EoL項目(ICUケア、蘇生、人工呼吸)、ICU死。
単に、宗教団体からの霊的サポート高度な患者では、ホスピスケア機会少なくなり、積極的EoL項目機会頻度増加し、ICUでの死亡増加する。一方、宗教団体による高度霊的サポート群でも、医療チームからの霊的サポートう受けた場合は、ホスピス使用多く、積極的治療を受けることも少なく、ICUでの死亡機会を減らすこととなる。
Provision of Spiritual Support to Patients With Advanced Cancer by Religious Communities and Associations With Medical Care at the End of Life
Tracy A. Balboni, et. al.
JAMA Intern Med. 2013;():1-9. doi:10.1001/jamainternmed.2013.903.
【重要性】終末期における医療利用と、医療チームの宗教的および霊的対処サポートの報告は存在するが、聖職者や宗教的コミュニケーションのEoLアウトカムに関しては不明
【目的】宗教団体からの霊的サポートが終末期患者の医療ケアやQoLに影響を与えるか
【デザイン・セッティング・被験者】 米国ベース、多施設コホート研究、343名の終末期がん患者(2002年9月から2008年8月まで)の死亡まで。 患者の霊的ニーズの宗教団体サポートに関するベースラインインタビュー。最終週の終末期医療ケアは以下を含む;ホスピス、積極的EoL測定(ICUでのケア、蘇生、人工呼吸)、ICU死亡
【主要アウトカム測定】終末期QoL終末週の患者QoLの医療提供側rating評価。宗教団体霊的サポート関連EoLケアアウトカムを多変量解析で、寄与要素補正し、高度霊的対処群及び人種/民族マイノリティー患者で繰り返した。
【結果】宗教団体からの霊的サポート高度報告患者(43%)では、ホスピス機会は少ない (補正オッズ比[AOR], 0.37; 95% CI, 0.20-0.70 [P = .002])、さらに、積極的EoL項目機会少ない (AOR, 2.62; 95% CI, 1.14-6.06 [P = .02])、さらにICUでの死亡少ない (AOR, 5.22; 95% CI, 1.71-15.60 [P = .004])。
EoL積極的介入リスク、ICU死亡リスクは、高度宗教的対処群で特に著明 (AOR, 11.02; 95% CI, 2.83-42.89 [P < .001]; AOR, 22.02; 95% CI, 3.24-149.58 [P = .002]; respectively) 、また、同様に、人種・民族マイノリティー群で著明 (AOR, 8.03; 95% CI, 2.04-31.55 [P = .003]; AOR, 11.21; 95% CI, 2.29-54.88 [P = .003])
宗教団体からのサポート良好な患者群では、医療チームからの霊的サポートを受けるほど、ホスピス使用増加と関連(AOR, 2.37; 95% CI, 1.03-5.44 [P = .04])、積極的介入減少と関連 (AOR, 0.23; 95% CI, 0.06-0.79 [P = .02]) 、そしてICUでの死亡減少と関連 (AOR, 0.19; 95% CI, 0.05-0.80 [P = .02]); 終末期話し合いは積極的介入の少なさと関連する(AOR, 0.12; 95% CI, 0.02-0.63 [P = .01])
【結論】宗教団体からののサポート良好な終末期患者はホスピスケアへのアクセス機会少なく、死亡直前での医療介入積極的な状況が多くなる。
医療チームによる霊的ケアとEoL話し合いは、積極的医療を減少と関連し、EoL医療ケアガイドラインの鍵要素として注目される。
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