・CRP不要と声だかに騒ぐ人たちが居る
・ここに来て、今年の日本呼吸器学会総会に、プロカルシトニン濃度の演題がやたらと多かった
・・・ということで、CRPは時代おくれ?
少なくとも、プライマリケアにおける急性咳嗽患者を対象にした場合の肺炎の可能性指標には役立つことが判明。ちょっと安心。
Use of serum C reactive protein and procalcitonin concentrations in addition to symptoms and signs to predict pneumonia in patients presenting to primary care with acute cough: diagnostic study
BMJ 2013; 346 doi: http://dx.doi.org/10.1136/bmj.f2450 (Published 30 April 2013) Cite this as: BMJ 2013;346:f2450
【目的】肺炎予測のための症状・サインに加え行ったとき、そして、診断ツールとして使用したときの、選択的炎症性マーカーの診断正確性定量化
【デザイン】2007年から2010年間に行われた診断研究。被験者を病歴聴取、初診時から連日、身体所見、血中CRP、procalcitonin測定し、7日以内に胸部レントゲンを行う
【セッティング】 欧州12ヶ国のプライマリケアセンター
【被験者】急性咳嗽成人
【主要アウトカム】 放射線科医師による肺炎、胸部レントゲン判断時他の情報を盲目化
【結果】 研究登録3106名のうち、286名を胸部レントゲン撮影無し、あるいは、不適切として除外、残り2820名(平均年齢 50, 男性比率 40%)のうち、140(5%)で肺炎。
1675回の胸部レントゲン写真サブセットの再評価にて一致率 94%(κ 0.45, 95% 信頼区間[CI], 0.36 - 0.55)
6つの公表"症状・徴候モデル"で、その判別性にばらつき有り (area under receiver operating characteristics curve (ROC) は 0.55 (95% CI 0.50 to 0.61) 〜 0.71 (0.66 - 0.76))。
検討患者からの臨床的予測アイテム組み合わせ上最適なのは、鼻汁が無いこと、息切れの存在、聴診上のcrackles、呼吸音減弱、頻拍、熱で、ROC areaは 0.70 (0.65 - 0.75)
CRP(至適カットオフ値 30 mg/L)を加えることで、ROC area 0.77 (0.73 - 0.81)、診断分類の改善(net再分類改善度 28%)
“症状、徴候、CRP > 30 mg/L"による1556名の患者分類で、肺炎”低リスク”(<2 .5="" blockquote="">2>
"high risk"とされた20%超の場合の132名では、肺炎頻度 31%。陽性尤度比は、肺炎低、中間、高リスクで、それぞれ、0.4、1.2、8.6プロカルシトニンを加えても診断情報付加なし症状、所見、CRP > 30mg/Lに基づく単純な診断スコア、低度、中等度、高度、肺炎の比率は、0.7%、3.8%、18.2%。【結論】プライマリケアでの急性咳嗽を呈する患者での、症状・所見に基づく臨床ルールは、軽症・重症臨床所見患者でベストなパフォーマンスを示す。至適CRP濃度 < 30mg/L濃度という情報を加えることで、この群の臨床的に明らかな情報提供改善をもたらすが、プロカルシトニン濃度は明らかな価値認めない。
肺炎線形推定値:・symptoms and signs=1/(1+exp−(−3.984+0.446×breathlessness+0.698×absence of runny nose+0.596×diminished vesicular breathing+1.404×crackles+0.961×tachycardia+0.980×temperature >37.8°C))・symptoms signs and CRP=1/(1+exp−(−4.270+0.446×breathlessness+0.698×absence of runny nose+0.596×diminished vesicular breathing+1.404×crackles+0.961×tachycardia+0.980×temperature >37.8°C+0.130×(CRP/10)))・symptoms signs and PCT=1/(1+exp−(−4.023+0.446×breathlessness+0.698×absence of runny nose+0.596×diminished vesicular breathing+1.404×crackles+0.961×tachycardia+0.980×temperature >37.8+0.160×(PCT×10)))
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