2015年5月13日水曜日

2型糖尿病:体重増加薬剤/治療法は心不全リスクを増加する

そもそも、PPAR-γアゴニストなんて、第一選択とする薬剤ではない。SU剤とどちらが悪いか・・・議論されるべきポジションの薬剤と私は思う。武田の時代錯誤の営業で保持されてた薬剤で、ジェネリックや武田の方針変更でアクトス関連薬剤もニッチな薬剤という本来のポジションとなったと思う。


体重増加をもたらす血糖降下剤及び戦略の心不全リスクをメタアナリシスで示した報告


Glucose-lowering drugs or strategies and cardiovascular outcomes in patients with or at risk for type 2 diabetes: a meta-analysis of randomised controlled trials
Jacob A Udell,  et. al.
The Lancet Diabetes & Endocrinology Volume 3, No. 5, p356–366, May 2015
DOI: http://dx.doi.org/10.1016/S2213-8587(15)00044-3

14トライアル、平均期間4.3(2.3)年間、9万5502名、4%、3907名心不全イベント

血糖降下薬あるいはその戦略はHbA1c 0.50%(SD 0.33)減少、1.7kg(SD 2.8)kg体重増加と関連。

包括的には、血糖降下薬・戦略は心不全リスクを標準ケアより増加 (RR 1.14, 95% CI 1.01–1.30; p = 0. 041)

この影響の程度は、血糖降下治療法によりばらつきがあり (p for interaction = 0.00021)

薬剤クラス横断的に、PPARーγアゴニストが最もリスク高い  (RR 1.42, 95% CI 1.15–1.76; six trials)
中間的なのは、DPP-4 阻害剤 (RR 1.25、 1.08 −1.45、2トライアル)
ニュートラルなのは、インスリンGlargine  (0.90,  0.77 – 1.05 ; 1トライアル)

目標に基づく強化血糖コントロール戦略(RR 1.00 , 95% CI, 0.88 - 1.13 ; 4トライアル)も、強化的減量 ( 0.80, 95% CI 0.62 - 1.04 ; 1トライアル)も心不全発症と挿管せず
メタ回帰解析にて、血糖降下薬剤・戦略による体重増加1.0kgは、標準ケア比較心不全リスク増加し、その程度は7.1% (95% CI, 1.0 - 13.6)



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