2012年1月17日火曜日

冠動脈造影CTの過誤率高く、負荷試験の代替にはそぐわない・・・

CORE-64 studyで、冠動脈CT血管造影(CCTA)の有用性は、患者population次第という報告。

Arbab-Zadeh A, Miller JM, Rochitte CE, et al. Diagnostic accuracy of computed tomography coronary angiography according to pre-test probability of coronary artery disease and severity of coronary arterial calcification: The CORE-64 (Coronary Artery Evaluation Using 64-Row Multidetector Compuhttp://www.blogger.com/img/blank.gifted Tomography Angiography) international multicenter study. J Am Coll Cardiol 2012; 59:379-387.
http://content.onlinejacc.org/cgi/content/abstract/59/4/379

NPV:negative prediction value高値の場合、感度・特異度が90%を越えた場合でも臨床的状況ではmisleadingが生じる。この場合は、CCTA前にカルシウムスコアをルーチンに行うことを勧めるものである。CCTAは、低~中等度pretest probabilityもしくは、カルシウムスコア0の場合施行を推奨。

371名で、CCTA、心臓カテーテル検査を閉塞性冠動脈疾患同定のため行い、内腔50%狭窄以上を定義として、QCAを行った。通常の冠動脈血管造影前に、2つのCCT scan、すなわち、一つは、coronary calcium scoringを行った。

患者ベースの定量的CCTA accuracyの解析にて、AUC 0.93でかなり優秀な正確性であり、既知冠動脈を除外後も同等。カルシウムスコア 600以上の場合、AUC 0.81 (p=0.077)
既知冠動脈疾患pretest probability中等から高度の場合のAUCは0.93であるが、NPVはそれぞれ、-0.90、 0.83、0.50と異なる。

エディトリアルでは、既知冠動脈疾患の、CCTAのnegative predictive valueは0.50付近であり、偽陽性・偽陰性率は中間pretest probabilityで 10-15%程度。
故に、現行研究に記載のように、CCTAを推奨するにはerror rateが高すぎて、冠動脈カテーテル検査や画像負荷試験の代替として用いることは出来ない。
CCTA暴露は患者にとって十分危険性の高い放射線量で有り、50%内外狭窄では、血管再建術に関する決定には不充分。CAD中間確率の場合の患者評価に、CCTAは画像負荷試験より有用性は低いと思われる。
陰性適中率:検査の結果陰性と出たが、本当に、その疾患に罹患してない確率

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