米国でも、日本と同様、患者向けにコストをシフトすることで、処方薬品を制限する医療施策が行われつつある。現状の政治の悲惨さと、民主・自民とも市場原理主義者たちがいま政治の舵取りをしている現状もあり、、小泉政権が美化されることが目立ってきた。
小泉以上に市場原理主義な行政刷新会議・・・2009年 11月 12日 http://intmed.exblog.jp/9233608/
あんぽんたんの民主党:見当違いの仕分け 2011年 11月 23日 http://intmed.exblog.jp/14053368/
患者自己負担を増やすことが、かえって、医療コストを増加させることにつながることを彼らは全く理解してない。特に、急性期疾患だけを重視する傾向がうかがえる民主党政権に対して危惧を抱く。
以下の論文は、窓口支払いが多くなると、入院率が増加するという具体的adverse effectを示した報告。
8834名の米国児童(1997-2007年の喘息コントロール治療)
医療費共同負担分増大にかかわらず、医薬品使用減少は少なく、5歳以上の子供の喘息関連入院増加。
エディトリアルでは、Ungarが喘息児童でのmedication cost-shareingと健康状況アウトカムの関連を議論。
Out-of-Pocket Medication Costs and Use of Medications and Health Care Services Among Children With Asthma
Pinar Karaca-Mandic, et. al.
JAMA. 2012;307(12):1284-1291. doi: 10.1001/jama.2012.340
平均年間現金支払い額は $154 (95% CI, $152-$156) (5 ~ 18 歳)、 $151 (95% CI, $148-$153) (5歳未満)
5-18歳、5913名の子供で、喘息処方箋fillカバー率は 日数の40.9% (95% CI, 40.2%-41.5%)
1年フォローアップ中、121(2.1%)が喘息関連入院、ED受診 220(3.7%)
5歳未満2921名の子供において、平均薬剤使用率は、日数の 46.2%(95% CI, 45.2%-47.1%); 喘息関連入院 136 (4.7%) 、ED受診 231 (7.9%)
5-18歳の子供において、固定費用外現金支払いコスト 25パーセンタイルから75パーセンタイルへの増加は医薬品使用減少と相関 (薬剤fillカバー率 41.7% [95% CI, 40.7%-42.7%] vs 40.3% [95% CI, 39.4%-41.3%]日; P= .02)、だが、5歳未満では差認めず。
補正喘息関連入院率は、5-18歳の現金支払いトップ4分位で多い (100名あたり、2.4 [95% CI, 1.9-2.8] vs 最小4分位1.7 [95% CI, 1.3-2.1] ; P=.004) が、5歳未満では相ではない。
補正年間ED受診率は、現金支払い4分位で、全年齢群とも変動認めず
Editorial
Medication Cost Sharing and Health Outcomes in Children With Asthma
Wendy J. Ungar, et. al.
JAMA. 2012;307(12):1316-1318. doi: 10.1001/jama.2012.365
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