2012年3月20日火曜日

SGLT2阻害剤 Dapagliflozin:インスリン投与2型糖尿病への長期効果

新規SGLT2( sodium–glucose cotransporter 2)阻害剤ダパグリフロジン(dapagliflozin)

後述してある、がんリスク関連など安全性危惧のため、まだ米国FDAでも認可されてないはずの薬剤


Long-Term Efficacy of Dapagliflozin in Patients With Type 2 Diabetes Mellitus Receiving High Doses of Insulin
A Randomized Trial
John P.H. Wilding,et. al.
Dapagliflozin 006 Study Group
Ann. Int. Med. March 20, 2012 vol. 156 no. 6 405-415 

24週、ランダム化、プラシーボ対照化、多施設トライアル

インスリン30U以上の2型糖尿病コントロール不良

プラシーボ 、dapagliflazin 2.5mg、5mg、10mg の1:1:1:1 ランダム化割り付け
48週間

プライマリアウトカムは、ベースラインから24週までの糖化ヘモグロビンA1c変化
セカンダリアウトカムは、24週時点体重、インスリン投与量、空腹時血糖
副事象24週間評価

800名解析。

24週後、平均糖化ヘモグロビンA1c

プラシーボ群 0.39%、dapagliflozin 群 0.79%〜0.96%減少 
平均差
2.5mg群 −0.40% [95% CI, −0.54% to −0.25%]
5mg群 −0.49% [CI, −0.65% to −0.34%]
10mg群 −0.57% [CI, −0.72% to −0.42%]
1日インスリン投与量はdapagliflozinで0.63-1.95 U減少、プラシーボでは 5.65 U増加
平均差
2.5mg群 −7.60 U [CI, −10.32 to −4.87 U]
5mg群 −6.28 U [CI, −8.99 to −3.58 U]
10mg群  −6.82 U [CI, −9.56 to −4.09 U]
体重は、dapagliflozinで0.92〜1.61 kg減少、プラシーボで0.43kg増加
平均差
2.5mg群  −1.35 kg [CI, −1.90 to −0.80 kg]
5mg群 −1.42 kg [CI, −1.97 to −0.88 kg]
10mg群 −2.04 kg [CI, −2.59 to −1.48 kg]
この影響は48週間持続

プラシーボ群比較で、pooled dapagliflozin群患者では低血糖エピソード高い (56.6% vs. 51.8%)、生殖器感染イベント (9.0% vs. 2.5%)、尿路感染示唆イベント (9.7% vs. 5.1%)


新規糖尿病薬ダパグリフロジンも膀胱癌・乳がんリスク懸念 &肝障害 ・・ FDA認可どうなる? 2011年 07月 16日 http://intmed.exblog.jp/13086674/

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