2012年4月9日月曜日

糖尿病発症予防研究対象コホート:肥満・糖代謝異常ではその後テロメア長は増加し、糖尿病発症・糖代謝異常と関連性認めず・・・

テロメアの短縮は新生児期から60歳までの間に起こりその後は有意な減少は起こらない”という記載を未だに残しているところがある。
 
具体的には → 
東京都老人総合研究所(東京都健康長寿医療センター研究所) http://www.ttaggg-rtgp.org/telomere/southern.html



現時点の報告では、“白血球テロメア長(TL)は人においても、死亡率との関連が報告され、加齢と共に総じて短縮するが、個体差レベルのTLはダイナミックであり、TLが長くなる もある(Leukocyte Telomere Dynamics: Longitudinal Findings Among Young Adults in the Bogalusa Heart StudyLeukocyte Telomere Dynamics: Longitudinal Findings Among Young Adults in the Bogalusa Heart Study Am J Epidemiol 169: 323–329. 、  The Individual Blood Cell Telomere Attrition Rate Is Telomere Length Dependent PLoS Genet 5: e1000375. 、Blood Cell Telomere Length Is a Dynamic Feature PLoS One 6: e21485)。 ”


テロメアは染色体末端の領域で、DNAの繰り返しシークエンスで、予後関連バイオマーカー、合併症・死亡率と相関するが、時と共に増加する場合があり、また、環境要素、喫煙や運動などで影響を受ける。Werner症候群やBloom症候群のような早期加齢と関連し、心血管合併症でも関連することが報告されている。

健康的な食事、好気的運動、ストレスマネージメントなどで白血球中telomerase酵素活性化の可能性がある。 ライフスタイルの変化が白血球TLに影響を及ぼすかどうか?加えて、TLとインスリン分泌・抵抗性、2型糖尿病発症と関連するか?


Leukocyte Telomere Length in the Finnish Diabetes Prevention Study
Hovatta I, de Mello VDF, Kananen L, Lindström J, Eriksson JG, et al. (2012)
PLoS ONE 7(4): e34948.

テロメア長(TL)は生物学的加齢生化学マーカーとされる。2型糖尿病で、テロメア長短縮が見られる。Diabetes Prevention Study (DPS)では、ライフスタイル促進によりIGTの糖尿病発症率減少が見られた。そのとき、TLに影響を与えたかどうかの検討。

平均4.5年、積極介入期間と介入語フォローアップを2時点で定量敵PCRベースで検討  (N = 334 and 343) 。TLは年年齢と逆相関。
T
介入群・対照群の2/3程度でTLの増加を認め、初回測定時最短TLではTL増加。
TLは2型糖尿病発症と相関せず、ライフスタイル介入でもTLへの影響認めず。
インスリン分泌、インスリン抵抗性指標とTLに相関認めず。DPS被験者では、TLと2型糖尿病の直接の相関認めず 。ベースラインの過体重とIGTは独立して白血球TL短縮と相関するという以前の研究があり、IGT患者でのぶどう糖耐性悪化に関しTLは無関係に思える。

 この研究で白血球TLは、糖代謝異常対象者でさせ、時と共に長くなることが判明



Telomere length as a function of age.Telomere length as a function of age.Telomere length as a function of age.

赤:女性、青:男性
<b


Telomere length yearly change as a function of telomere length at the 1st DNA sampling.

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