2012年4月23日月曜日

中国で流行のMRSA:疾患病態形成・感染・コロナイゼーション重要遺伝子 sasX

NIHと中国の研究者達は、アジアで流行のMRSAにおける、sasXと呼ばれるMRSA感染伝播に関わる重要な遺伝子を見いだした。
MRSA流行の分子生物学的ターゲットとしても重要と主張。

以前の報告では、sasX遺伝子は極めて稀だったが、3つの中国の病院、10年間の807名の患者サンプルで、急激に頻度増加し、2003年から2011年までに21%から39%の比率に増加した。

Li M, et al "MRSA epidemic linked to a quickly spreading colonization and virulence determinant" Nature Med 2012; DOI: 10.1038/nm.2692.

MRSA感染の流行(epidemic wave)に関わる分子学的プロセスの解明はまだ。水平的遺伝子transferに関わるビルレンス特性獲得が大事だろうが、この概念を指示する疫学的・機能的データは不充分

mobile genetic element をエンコードする遺伝子、sasXのクローンの広がりは以前は極めて稀だった。

sasXがMRSAコロナイゼーション・病態形成、鼻腔コロナイゼーション、肺疾患、膿瘍形成、免疫回避の鍵であることを提示。シークエンス type 239(ST239)から他のシークエンスを有するのへ広がってきる。

 参照:http://www.infectioncontroltoday.com/news/2012/04/nih-scientists-link-quickly-spreading-gene-to-asian-mrsa-epidemic.aspx




日本の状況はどうなってるのだろう?

メディカルツーリズムとやらが広まると、新興院内感染症も広がるでしょうねぇ・・・

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