2012年5月5日土曜日

腹部大動脈瘤検診:腹部大動脈径25−30mmでもその後の死亡率、特定合併症入院リスクと相関

65歳以上の男性では腹部大動脈瘤の検診がRCTやメタアナリシスベースで推奨されている。多くの検診では30mmが基準とされているが、大動脈径とその後の死亡率、合併症との関連が示唆されている。



Long term outcomes in men screened for abdominal aortic aneurysm:
prospective cohort study
BMJ 2012; 344 
doi:10.1136/bmj.e2958 (Published 4 May 2012) 

【目的】 男性の腹部大動脈瘤検診:大動脈径と合併症・死亡率相関

【デザイン】 Prospective cohort study.

【セッティング】 Highland and Western Isles (a large, sparsely populated area of
Scotland).

【登録者】 65−74歳の8146名男性

【主測定アウトカム】 腹部大動脈瘤と大動脈径(24mm以下、25−29mm、30mm以上)3つのカテゴリーとの合併症、死亡率相関。


【結果】 大動脈瘤 30mm以上 414名(5.1%)、 25−29mm 660名(8.2%)、24mm以下 7063(86.7%)

フォローアップ期間中央値 7.4(中間四分位 6.9−8.2)年

死亡率は、有意に大動脈径に相関 24mm以下 512 (7.2%) men 、25−29mm 69 (10.3%)、 30mm以上 73
(17.6%)

大動脈瘤有りもしくは大動脈径25−29mmの男性では、24mm以下に比べ、死亡リスク高い

25−29mmの死亡リスク増加は、喫煙、既知心疾患要素により減弱する。

補正後、大動脈径24mm以下に比べ、大動脈瘤ありもしくは大動脈径25−29mmでの男性では、心血管・COPDのための入院リスクは有意に高い。


Fig 1 腹部大動脈径による、循環器系疾患入院までの年数

大動脈瘤による入院までの期間


大動脈瘤ありの男性は、心血管疾患、動脈硬化、末梢動脈疾患、呼吸器疾患入院リスク増加も認められる。

大動脈径25−29mm男性では、24mm以下に比べ、腹部大動脈瘤入院リスクは、有意に高い (補正ハザード比 6.7, 99% 信頼区間 3.4
to 13.2) 、このリスク増加は検診後2年で明らか。


【結論】 腹部大動脈を認め、大動脈径25−29mmの男性は、24mm以下の例に比べ、死亡率リスク高く、入院リスクが高い。
指標検診時25−29mm大動脈径測定された大動脈奨励では、リスク要素及び再検診に関する考慮がなされるべき。

エビデンスのない検診には一生懸命なのに、腹部大動脈瘤検診は顧みられない、日本の検診のまか不思議

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