COPD急性増悪の80%ほど感染(H. influenzae, S pneumoniae, M. catarrhalis, ライノウィルス・コロナウィルス・パラインフルエンザウィルスが50-60%程度)が原因で、抗生剤投与が必要。血中好酸球比率をバイオマーカーにて、ステロイド使用是非の指標とするやり方が妥当かどうか?
軽症の場合は気管支拡張剤で、中等症では、 ステロイド全身投与、抗生剤、繰り返す場合は入院が必要(The Lancet, Volume 379, Issue 9823, Pages 1341 - 1351, 7 April 2012)
Blood Eosinophils to Direct Corticosteroid Treatment of Exacerbations of
Chronic Obstructive Pulmonary Disease: A Randomized Placebo-Controlled
Trial
Mona Bafadhel, Susan McKenna, Sarah Terry, Vijay Mistry, Mitesh Pancholi,
Per Venge, David A. Lomas, Michael R. Barer, Sebastian L. Johnston, Ian D.
Pavord, and Christopher E. Brightling
Am. J. Respir. Crit. Care Med. 2012;186 48-55
http://ajrccm.atsjournals.org/cgi/content/abstract/186/1/48?etoc
序文: COPD急性増悪と治療反応性は様々
目的: 血中好酸球の利用で、急性悪化中のステロイド治療に使うことの有用性検討
方法: COPD急性増悪患者を、ランダム割り付け
biomarker-directed double-blind corticosteroid versus standard therapy study
標準治療群:2週間プレドニゾロン投与
バイオマーカー指標群:プレドニゾロン or マッチングプラシーボを血中好酸球数をバイオマーカーにして投与
両群とも抗生剤処方
血中好酸球を両群測定し、バイオマーカー陽性・陰性急性増悪(血中好酸球比率2%超、2%以上)と定義
プライマリアウトカムは、バイオマーカー指標治療群vs標準治療群に於ける、非劣性検討;CRQ(chronic respiratory questionnaire)、治療失敗急性悪化比率
測定・主要結果:
急性増悪数:バイオマーカー指標治療群 86、 標準治療群 80
バイオマーカー指標治療群では、急性増悪49%でプレドニゾロン治療なし
標準治療群とバイオマーカー指標治療群での、治療後CRQ改善度は同等 (0.8 vs. 1.1; 平均差, 0.3; 95% 信頼区間, 0.0–0.6; P = 0.05)
バイオマーカー陰性・急性増悪プラシーボ割り付け群の方が、プレドニゾロン投与群よりのCRQ著明改善 (mean difference, 0.45; 95% 信頼区間, 0.01–0.90; P = 0.04)
バイオマーカー陰性急性増悪では、治療失敗は、プレドニゾロン投与で、15%、プラシーボ投与で、2% (P = 0.04)
結論: 末梢血好酸球数は、COPD急性増悪のステロイド治療に直結するバイオマーカーとして有望だが、大規模研究必要。
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