2012年8月29日水曜日

宮城県内の東北地方太平洋沖地震(2011年3月11日)による心血管疾患への影響

宮城県内の東北地方太平洋沖地震(2011年3月11日)による心血管疾患への影響

まとめとしては・・・
1)心血管疾患、肺炎が震災により震災前3年間(2008-2010)と比較し有意に増加

2)震災後、心不全・肺炎は緩徐減少、ACSや卒中、心肺停止は(心不全、肺炎に比べ)急激減少。
3)心血管疾患発症は年齢、性別、居住地域(海沿い、内陸)に関わらず増加
4) 海沿い(津波影響地域)で、内陸部より、肺炎発症が多い

疾患発症と震災とのタイミングの問題、津波と気道感染の関連、様々な考察が出来そうだ


The Great East Japan Earthquake Disaster and cardiovascular diseases
Eur Heart J (2012) doi: 10.1093/eurheartj/ehs288 First published online: August 28, 2012
東北地方太平洋沖地震(2011年3月11日(2011年3月11日)における宮城県の心血管疾患、肺炎発生率影響後顧的調査
期間:2008–11
n = 124 152

心不全(HF)、急性冠症候群(ACS)、卒中、心血管疾患(CVDs)、心肺停止(CPA)、肺炎発生数、事前3年間と比べ増加

ACSとCPAの発生は急激増加後急激に減少するが、心不全・肺炎は、6週間を越えて遷延的に増加し、卒中・CPAの発生率は、余震【4月7日)後第二次ピークを示す。

CPA発生は震災発生後24時間で増加し、その後他の疾患が増加する。

この増加は年齢、性別、居住地域(海沿い vs 内陸)に無関係


A:心不全、B:ACS、C:卒中、D:CPA(全原因)、E:CPA(心肺原因)、F:肺炎、G:余震


震災前後の疾患発生頻度
A:心不全、B:ACS、C:卒中、D:CPA(全原因)、E:CPA(心肺原因)、F:肺炎

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