2012年8月22日水曜日

スタチンは膵炎リスク減少作用? 一方、フィブラートは増加リスク懸念

観察研究の結果スタチン治療と膵炎の関連性指摘報告があり、スタチン・フィブラートと膵炎発症に関する大規模ランダム化トライアルの関連性調査



Lipid-Modifying Therapies and Risk of PancreatitisA Meta-analysis
JAMA. 2012;308(8):804-811. doi:10.1001/jama.2012.8439

113800名登録者の、16のプラシーボ、標準化ケア対照化スタチントライアル

加重平均フォローアップ4.1(SD, 1.5)年間で、309名膵炎発症(スタチン割り付け 134、対照割り付け175) (RR, 0.77 [95% CI, 0.62-0.97; P = .03; I2 = 0%])

4.8(SD, 1.7)年間の5つの投与対照スタチントライアルで、156名膵炎発症(強化量割り付け 70、中等量割り付け 86) (RR, 0.82 [95% CI, 0.59-1.12; P = .21; I2 = 0%])

21のスタチントライアルすべての複合結果では、 RR 0.79 (95% CI, 0.65-0.95; P = .01; I2 = 0%)

7つのフィブラートトライアル(40162例、5.3(SD, 0.5)年間)では膵炎発症 144
(フィブラート割り付け 84、プラシーボ割り付け 60)(RR, 1.39 [95% CI, 1.00-1.95; P = .053; I2 = 0%])


膵炎リスクの少ない試験集団検討になってしまっている。
高トリグリセリド値そのものが膵炎リスクである。
フィブラート割り付けは妥当に行われたのか疑念があるが、この報告に従えば、フィブラートより膵炎減少についてはスタチンの方が効果的となっている。

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