2012年8月3日金曜日

脳血液関門健全性と関連するPENK-A増加は急性卒中の予後推定因子となる

PENK-A (precursor neuropeptides proenkephalin A)が、虚血性卒中の急性期の予後因子として有用。
PENK-A濃度増加は、虚血性卒中、脳障害重症度と相関し、致死的・非致死的イベントに対する予後推測的意味合いがある。


Elevated Plasma Levels of Neuropeptide Proenkephalin A Predict Mortality and Functional Outcome in Ischemic Stroke
Wolfram Doehner et. al.
Journal of the American College of Cardiology Volume 60, Issue 4, 24 July 2012, Pages 346–354


precursor neuropeptides proenkephalin A (PENK-A) とprotachykinin (PTA)は、脳血管関門integrity指標で、血管障害性認知症や神経炎症性疾患との関わりで注目されてきたバイオマーカー。

198名の連続患者で検討し、PENK-A下限を15.6 pmol/l、PTA下限を22 pmol/lとして3ヶ月後臨床的アウトカム評価

PENK-Aは、虚血性卒中で有意に増加(n = 124; 65.6%) ;TIA (n = 16; 8.5%)に比べても、非虚血性イベント患者 (n = 49; 25.9%)に比べても増加

中央値 (中間四分位), 卒中 123.8 pmol/l (93 ~ 16.5); TIA 114.5 pmol/l (85.3 ~ 138.8); 非虚血性イベント 12.8 pmol/l (76.4 ~ 137.6; both groups vs. stroke p < .5).

PTAでは認めないが、PENK-A高濃度は、卒中重症度(National Institutes of Health Stroke Scale (NIHSS [r = .225; p = .2]))や advanced functional disability (modified Rankin Scale score 3 ~ 6 vs. ~ 2: 135.1 pmol/l [99.2 ~ 174.1] vs. 18.9 pmol/l [88.6 ~ 139.5]; p = .14)と関連


年齢補正後、NIHSS、脳病変サイズ(CT)、PENK-Aで予後推定可能  (ハザード比[HR] for log-1 PENK-A in pmol/l: 4.52; 95% 信頼区間 [CI]: 1.1 ~ 19.; p < .5) 、重大副事象的脳/心血管イベント (HR: 6.65; 95% CI: 1.8 ~ 24.9; p < .5).

PENK-A(カットオフ値>153 pmol/l)は有意に死亡リスク増加 (HR: 2.4; 95% CI: 1.2 ~ 5.4; p < .5) を示し、重大副事象的脳/心血管イベント増加 (HR: 2.23; 95% CI: 1.1 ~ 4.54; p < .5)を示す。

PENK-A は虚血性卒中急性期の予後推定的バイオマーカーとなる

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