COPD:インダカテロール vs チオトロピウム ・・・ 毒 v 毒? 2011年 10月 21日
インダカテロールCOPD適応承認: 用量減らし、FDA承認の見込み 2011年 03月 08日
"米国 75mg/日のみ承認なのに、日本では150mg/日という、いまだかつてない用量設定"で販売されている薬剤
以下のシステマティック・レビューは、インダカテロール150μg/日以上を対象としており、上記安全性に関する疑問を払拭するものではない。
Comparison of Indacaterol With Tiotropium or Twice-Daily Long-Acting β-Agonists for Stable COPD: A Systematic Review
Gustavo J. Rodrigo et. al.
CHEST. 2012;142(5):1104-1110 doi:10.1378/chest.11-2252
インダカテロールの安全性・有効性を
チアトロピウム やbid 長時間持続型β2アゴニスト(TD-LABAs)と比較のシステマティック・レビュー
5トライアル(被験者 5920)を検討
チアトロピウム比較で、インダカテロールは、統計学的・臨床的に有意な、rescue医薬品使用や呼吸困難度減少認めた
(最小臨床意義差:minimal clinically important difference [MCID]であるtransitional dyspnea index [TDI]の43%増加; number needed to treat for benefit [NNTB] = 10)
加えて、健康状態MCIDははチオトロピウムよりインダカテロールの方が到達度が高い (OR = 1.43; 95% CI, 1.22–1.68; P = .00001; NNTB = 10)
インダカテロール治療終了時には、Trough FEV1に関し、TD-LABAより有意に高くなる (80 mL, P = .00001)
同様に、インダカテロールは、TD-LABAより呼吸困難土改善をもたらす (MCID到達TDI尤度 61%増加, P = .008) 、健康状態改善 (MCID到達SGRQ尤度 21%増加, P = .04)
インダカテロールは、比較薬剤2群と安全性・忍容性同等。
この薬剤を使えない理由は、75-300μg/日と用量設定の各国ばらつきがあること
長期安全性への懸念 そして、治験に喘息コンポーネントを有する対象者を多く含むのではないかという疑念
死亡率や心血管イベントを臨床的アウトカム指標として使う心血管疾患と違い、ソフトな臨床的指標でしか検討されてない呼吸器疾患薬剤・・・真の安全性・有効性が語られるのはいつの日か?
今の現状では、呼吸器医が、循環器医よりレベル低いと言われてもしかたがない。
製薬会社への疑念が日に日に増す昨今、今日も、全国で薬剤販売促進講演会が行われているのだろう・・・
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