2012年11月30日金曜日

検診健康チェックにベネフィット認めず、健康アウトカムに関係しない病名数増やすだけ?

検討されたのは、検診というより自己申告健康チェックのようだ。

ほぼ意味なしという結論、むしろ、受診数を増やし、ネット・ベネフィットのない診断名を増やすだけという話

Cochrane RCTのシステマティック・レビュー&メタアナリシス

16トライアル検討のうち、14のアウトカムデータ、182880登録者を最終検討


General health checks in adults for reducing morbidity and mortality from disease: Cochrane systematic review and meta-analysis
BMJ 2012; 345 (Published 20 November 2012)
 http://dx.doi.org/10.1136/bmj.e7191
Cite this as: BMJ 2012;345:e7191
健康チェックは、一般住民検診による健康チェックで、1つ以上の疾患・1臓器異常のリスク要素のチェック
9トライアルでは、総死亡率(死亡数 11940)データあり、リスク比 0.99(95%信頼区間 0.95 0.95-1.03)
8トライアルでは、心血管死亡率データあり(死亡数 4567 )、 リスク比 1.03 (0.91 to 1.17)、
8トライアルでは、がん死亡率 (死亡数 3663 )、リスク比 1.01 (0.92 to 1.12)




サブグループと感度解析ではこれらの所見不変。


健康チェックは、合併症、入院、障がい、不安、受診数増加、欠勤に関してベネフィット効果認めず、しかし、すべてのトライアルで同じ結果というわ けでは無かった。一つのトライアルでは、20%も診断が増加し、自己申告慢性疾患数増加し、高血圧・高コレステロール血症頻度増加の報告があった。4つの うち2つが降圧剤使用であった。
健康状態自己報告に関し、ベネフィット少なく、それはバイアスも存在する可能性があった。



    地域や職域のリスクハザードを考えた検診を除き、一般健康ちぇっkは死亡率や合併症を減少させない。心血管疾患やがん原因減少と関連しない。
    それどころか、診断数を増やし、有害無益な診療(検査・投薬)をもたらす可能性がある。

    社会の高齢化に伴う社会保障費の増大と良いながら、科学的エビデンスのない「公的検診」が義務化され、膨大な医療費の無駄遣いにつながる「人間ドッグ」を放置している日本社会。
    ほんとに、社会保障費の無駄を削減するのなら、科学的エビデンス確立したもの以外の検診は排除すべき。「検診が医療費を削減するという確固たるエビデンス」なんて存在しない。

    リスク層別化されない検診は、有害であり、血税や社会保障費を無駄にするものである。検診で飯食ってる人間だけが利益になる馬鹿な日本の仕組みを変えるべき。

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