2012年11月30日金曜日

頚髄損傷:TMSにより手指機能改善


この論文要約だけでは何のことやら・・・


経頭蓋磁気刺激法(TMS: Transcranial magnetic stimulation)
http://ja.wikipedia.org/wiki/経頭蓋磁気刺激法

これによりニューロン信号タイミングテーラー化し改善をめざす

19名の頚部脊髄損傷患者と14名の年齢補正対照比較で、TMSにより、運動ニューロンdischarge前のタイミングに、内在手指筋肉内の皮質脊髄路・運動ニューロンシナプスの下行・末梢(小さな陰性電位線維斉射:volley)が到達するようテーラー化すると、85分までに手指機能が改善するというもの
http://www.medpagetoday.com/Neurology/GeneralNeurology/36174

"Motor recovery after spinal cord injury enhanced by strengthening corticospinal synaptic transmission"
Bunday KL, Perez MA
Curr Biol 2012; DOI: 10.1016/j.cub.2012.10.046.

皮質脊髄路は、動物・ヒトの頚髄損傷後(spinal cord injury (SCI)) 運動機能回復の重要な標的。自発運動出力は皮質脊髄軸索と脊髄運動ニューロン間のシナプスの機能効率に依存し、ニューロン・スパイクの至適タイミングにより調整される。
非侵襲的な方法で、内在手指筋肉内の皮質脊髄路・運動ニューロンシナプスの下行・末梢(小さな陰性電位線維斉射:volley)の最適な到達タイミングにするteilor化プロトコール開発。
運動ニューロン放電前に、前シナプスvolley到達させることで、皮質脊髄路の伝達や手の自発運動アウトプットを促進することができた。
逆順とsham刺激では、自発運動アウトプット・電気生理学的アウトカムに影響を与えないか、減少さえした。
これらの結果、残存皮質脊髄・運動ニューロンシナプスのスパイク・タイミング依存的可塑性により脊髄損傷後の運動機能回復のメカニズムとなることが示された。
残存皮質脊髄・運動ニューロンシナプスへのmodulationは、皮質脊髄路を障害する運動疾患で、自発運動アウトプット促進的な新しい治療目標となる。

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