プラスグレルの方がpotential高く、この薬剤は、クロピドグレルのように代謝がP2Y12で変動することがない ・・・ 故に、治療効果の優越性が期待されていたのだが、予想外の結果になった
プラスグレル(prasugrel)は、第一三共と宇部興産株式会社が発見し、第一三共とイーライリリーが共同開発している経口抗血小板剤であり、メバロチン以来の大型医薬として第一三共が力を入れている医薬品です。 http://www.chem-station.com/chemistenews/2009/02/post-156.html
血小板P2Y12の反応性測定にて高低差あるにかかわらず臨床的有用性は同様という報告
急性冠症候群患者の血小板機能とアウトカムの関連性検討
TRILOGY ACS trial (2008 to 2011) 登録の不安定狭心症・ST非上昇心筋梗塞薬物治療群でのクロピドグレルvsプラスグレル比較検討
ST非上昇型心筋梗塞・初期血管再建施行なし患者において、
Platelet Function During Extended Prasugrel and Clopidogrel Therapy for Patients With ACS Treated Without Revascularization: The TRILOGY ACS Platelet Function Substudy
Paul A. Gurbel, et.al. ; for the TRILOGY ACS Platelet Function Substudy Investigators
JAMA. Published online November 04, 2012. doi:10.1001/jama.2012.17312
http://jama.jamanetwork.com/article.aspx?articleid=1389509
アスピリン+
prasugrel(10 or 5mg/日)
or
clopidogrel(75 mg/日)
P2Y12 reaction unit (PRU)測定
ベースライン、2時間、1ヶ月、3、6、12、18、24、30ヶ月後施行
primary efficacy end point は、30ヶ月後の心血管死亡、心筋梗塞、卒中組み合わせ
75歳、60kg以上の比較的若年(75歳未満)では、30日めのPRU中央値は
prasugrel群 64(IQR 33-128)
clopidogrel群 200(IQR, 141-260)(P < .001) この差はその後もすべて持続
75歳未満、60kg未満では、
prasugrel群 39 (IQR, 86-203)
clopidogrel群 209 (IQR, 148-283)
(P < .001),
75歳以上では、
prosugrel群 164 (IQR, 105-216)
clopidogrel群 222 (IQR, 148-268)
(P < .001).
30ヶ月で、プライマリefficacyエンドポイントは
prasugrel群 17.2% (160 events)
clopidogrel群 18.9% (180 events)
(P = .29)
プライマリエンドポイントイベント被験者 (n = 214)の30日めのPRU値の連続分布に関して、イベントのない被験者 (n = 1794)と比べて、有意差は認めない; P = .07
プライマリ有効性エンドポイントと連続PRU値には有意な相関認めず
(60PRU増加毎の補正ハザード比 [HR], 1.03; 95% CI, 0.96-1.11; P = .44)
208超を高on-treatment血小板反応性と定義、230超を定義した場合も同様の所見が見られる (補正 HR, 1.16; 95% CI, 0.89-1.52, P = .28、 補正HR, 1.20; 95% CI, 0.90-1.61; P = .21).
ACS・ステント治療後の管理において、抗血小板機能だけがポイントでは無いというところが、今後の課題となった。
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