有症状脳しんとう既往の無いプロ・サッカー選手でも、閾値未満の脳への振とう的影響が繰り返し生じている。その結果、白質への形態的変化を生じている。
MRI上の “high-resolution diffusion tensor imaging” (超高分解能拡散テンソル画像による皮質下白質トラクトグラフィー:TDI)による分析
"White matter integrity in the brains of professional soccer players without a symptomatic concussion"
Koerte I, et al
JAMA 2012; 308: 1859-1861.
いままでの報告でも、繰り返す外傷性頭部外傷で、長期悪影響出現の報告が有り、白質密度を含めた検討もあった。しかし、脳しんとう以下のくりかえす微小打撃からの影響は不明であった。
12名のエリートレベルの右利き男性サッカー選手と、対照として11名の年齢別競技選手レベルの水泳選手と比較。
対象者は、平均年齢21.4歳で、9年超のトレーニング歴、有症状脳しんとう歴なく、神経精神疾患を有さない
軽度外傷脳障害、軸索・ミエリンの病態のマーカーとして拡散テンソル画像(FA:fractional anisotropy 、 mean diffusivity)を測定
年齢・訓練期間補正後、サッカー選手では、右眼窩前頭皮質白質、脳梁の神経膝・前方区域のradial diffusivity増加観察され、両側下前頭後頭束、両側視放線、両側前帯状回、右前、右上、両側放線冠、右内包前脚、右外包、右上前回の神経線維を含む変化である(P<0 .05=".05" br="br"> 0>
軽度頭部外傷患者にみられる radial diffusivityの広汎な増加が観察され、脱髄の可能性が示唆される。
サッカー選手は、脳梁のaxial diffusivity高度であるが、FA、mean diffusivityの群間差は見られない。神経放射線医は脳の構造的異常を認めない。
RSNA報告: サッカーと脳障害画像診断証拠 2011年 11月 30日
頭をつかうスポーツは頭が悪くなる? 2004/05/12
頭をつかうスポーツは頭が悪くなる 続編 2004/07/03
ボクシングなどの格闘技スポーツで検討して欲しい
文明国ではボクシングは追放されなければならない(2005年08月23日)
ヘッドギアしてもボクシングは頭に悪い (2006年09月12日)
アマチュア・ボクシングによる慢性外傷性脳損傷の存在:否定的論文なのだが・・・ 2007年 10月 05日
ボクシングでは随分前に行われているが、神経解剖的所見に乏しい・・・
Distribution of microstructural damage in the brains of professional boxers: A diffusion MRI study
Journal of Magnetic Resonance Imaging Volume 24, Issue 3, pages 537–542, September 2006
深部白質のFA減少、皮質灰白質にADC減少
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