2012年12月13日木曜日

FDA:バレニクリン(チャンピックス)の心血管リスク増加 安全性情報提示とメーカーへの研究要請

チャンピックス:重大な心血管疾患リスクとは関連なさそう 2012/11/16

これで片付いたと思ってたが・・・アクションは違う方向に


“FDA Safety Review Finds Small, Nonsignificant Increased Risk With Chantix (Varenicline)”
http://www.forbes.com/sites/larryhusten/2012/12/12/fda-safety-review-finds-small-nonsignificant-increased-risk-with-chantix-varenicline/

重大心血管疾患リスク少ないが、統計学的に有意差があるということを重視するに至ったようだ。



米国FDA、バレニクリン(日本商品名:チャンピックス)の心臓リスク増加注意

FDA Drug Safety Communication: Safety review update of Chantix (varenicline) and risk of cardiovascular adverse events  http://www.fda.gov/Drugs/DrugSafety/ucm330367.htm
安全性情報(12-12-2012)という形で情報提示

U.S. Food and Drug Administration (FDA)は、バレニクリンのプラシーボ比較の大規模・データ組み合わせ解析(いわゆる、メタアナリシス)についての結果を公表した。FDAは製薬メーカーへ、心血管系安全性に関わるメタアナリシスを要求。

 問題のデータ要約は・・・
http://www.fda.gov/Drugs/DrugSafety/ucm330367.htm#data 

フルメタアナリシス 15研究(バレニクリン n=4190、 プラシーボ n=2812)
主要心血管イベント:バレニクリン群 13(0.31%) vs プラシーボ 6(0.21%)
暴露人年:バレニクリン群 1316 vs プラシーボ 839
ハザード比 1.95(0.79, 4.82)
1000人年発生率差 6.30(6-2.40、15.10)



喫煙自体が心疾患リスク要素であるので複雑だが、製薬メーカーであるファイザーに対し、死亡・心筋梗塞・卒中を含む主要副作用心血管イベントの発生率増加がメタアナリシスで示されたことに対する処置。

ランダム化対照トライアルで、心血管イベントリスクを高めることが示された後、2011年5月薬剤警告表示についてFDAにより変更要請がなされた。

ファイザーによる研究で、うつ・自殺についてはリスク増加否定的報告が最近出されているが、2009年神経精神疾患に関する表示FDAから命令されている。







Chantix May Up Heart Risk, FDA Warns
By Kristina Fiore, Staff Writer, MedPage Today
Published: December 12, 2012
http://www.medpagetoday.com/PrimaryCare/Smoking/36430 
 
 

昨日、話を聞いた、“黒い雨による発がん超過リスク”は100名あたり1名という数字になった。
チャンピックスの害は一桁少ないリスクであるが、FDAは重視している。ところが、“黒い雨”の方は 一桁多い超過リスクなのに無視されている・・・ なんだかなぁ

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