2013年1月10日木曜日

米国:若年(13-18歳)の自殺行動

6483名の、13から18歳の子供と、その親に対面聞き取り調査

米国では、自殺関連事象の場合は大多数精神疾患を有するし、自殺行為発生前に、多くが精神医療受診し、治療を受けている。しかしながら、お世辞にもその効果が有るとは言えない状況である。


思春期自殺をその念慮・企図、計画・遂行に関し分析した報告。

Prevalence, Correlates, and Treatment of Lifetime Suicidal Behavior Among AdolescentsResults From the National Comorbidity Survey Replication Adolescent Supplement
Matthew K. Nock, et. al.
JAMA Psychiatry. 2013;():1-11. doi:10.1001/2013.jamapsychiatry.55.





1-4歳を0としたときの自殺行為の発症年齢カーブ


自殺行為変容スピード

生涯において、自殺念慮、自殺計画、自殺企図はそれぞれ12.1%、4.0%、4.1%
これらの行動を有する少年の大多数はDSM-IV精神障害の少なくとも一つのクライテリアに合致する。
(後顧的年齢発症報告にもとづく)多くの一時的なプライマリな恐怖/怒り、悩み、破壊行為、薬物依存が、2因子モデルでのその後の自殺行動へのオッズ増加予測因子となる
これらの疾患に一致有意相関するのは、自殺念慮であるが、疾病数の多さが念慮者のなかで、計画・突発的な自殺行動の予測となる。
精神医療治療を受けたのは自殺成年の80%超
55%超の多くは、自殺行為以前から治療スタートされてるが、この行為を予防するのに失敗している。



日本では、20歳以上の自殺率の高さに比べ、20歳未満では自殺率低下が目立つという特徴が有るらしい。それでも、15-19歳の死因トップは自殺であり、死亡原因の31.7%に及ぶ。


3.年齢階級別の自殺者数の推移(PDF) - 内閣府
http://www8.cao.go.jp/jisatsutaisaku/whitepaper/w-2012/pdf/honbun/pdf/p7-13.pdf
http://www8.cao.go.jp/jisatsutaisaku/whitepaper/w-2012/html/gaiyou/s1_3.html


 




 マスメディアは、事件・事故同様、話題に上る自殺が生じると、すぐ犯人捜しをする。この状況というのはまともなのだろうか? 
自殺に関わる要素は単純ではないだろう。精神心理的特徴を広く知らしめ、予防的手段がうてるよう啓発、そして、効果的な介入の開発が必要と考えるのだが・・・
行き過ぎた犯人捜しや追求は、別の自殺を誘発する可能性すらある・・・と思う。

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