2013年3月19日火曜日

抗生剤長期乱用は医師のせい

下の論文の趣旨は表題の通りだと思うが、そのままだと、誤解が蔓延すると思う。
あくまでも、老人保健施設のような長期収容施設での話
抗生剤長期使用を7日間超としているが、例えば、軽症・中等症COPD感染増悪に関しては5日間投与で十分という報告はある(Thorax 2008;63:415-422 )が、重症例では抗生剤治療期間の十分なエビデンスはない。そもそも急性増悪2度目以降は、14日超のステロイド・抗生剤使用が推奨されている(ERJ June 1, 2003 vol. 21 no. 41 suppl 46s-53s)

調査対象を軽度・中等症だけの感染症に限定すべきだったと思う。


Prolonged Antibiotic Treatment in Long-term Care
Role of the Prescriber ONLINE FIRST
Nick Daneman, et. al.
JAMA Intern Med. 2013;():1-10. 
doi:10.1001/jamainternmed.2013.3029.
Published online March 18, 2013
重要性  多くの細菌感染は、7日以下の抗生剤使用で、標準抗生剤使用期間減少化することで、長期ケアでの抗生剤過剰投与を節約

目的  施設入所・処方箋受領者と処方医師間での長期医療での抗生剤治療期間のばらつきと、このばらつきが処方者の好みによるものであるかどうか

デザイン・セッティング  地域的後顧的解析・オンタリオ市・カナダ、2010年の長期ケア施設

被験者 オンタリオの長期医療施設居住中の、66歳以上抗生剤全身投与治療

主要アウトカム測定  居住者・処方医師横断的な抗生剤投与期間
 7日間超過医師治療期間比率を、短期、平均的、長期処方に分類

結果 630長期医療施設66,901名のうち、50,061(77.8% )で抗生剤治療臨床経過(51 540抗生剤治療臨床経過)
 最も多い選択的治療経過は7日間(21,136[41.0%])、7日超過は23,124(44.9%)

20回以上の治療経過を有する、699名の医師 では、治療経過7日超過比率は43.5%(26.9%-62.9%)(range, 0%-97.1%)

処方者の21%で、7日閾値超過処方箋予測比率が高い

患者特性は、短期、平均、長期処方者で同等

mixed logistic modelにて、治療期間の決定因子は医師であり (P < .001)、 75、25パーセンタイル処方箋オッズ比比較で3.84

結論・新知見  長期医療施設での抗生剤治療経過は長期となりやすい。患者特性より処方箋者により影響を受ける。
さらなるトライアルで、抗生剤過剰投与による合併症、コスト、耐性減少のための、抗生剤stewardship intervention(財務管理介入)評価すべき

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