2013年3月6日水曜日

不眠と、心不全発症リスク

心不全患者で不眠症は多い、しかし、不眠症状と心不全リスクの関係に関する報告はかなり小規模。前向きに、自己報告不眠症状と、心不全発症リスクに関して、ノルウェーのコホートにて調査



不眠は、心不全発症リスク増加と関連するという結論。
不眠症状の評価は、心血管疾患予防にとって重要となるのではと述べてるが・・・

Insomnia and the risk of incident heart failure: a population study

Eur Heart J (2013) doi: 10.1093/eurheartj/eht019 First published online: March 5, 2013

入眠障害、睡眠維持障害、non-restorative sleep、社会住民統計指標、健康指標、確立した心血管系リスク要素を含め54279名、20-89歳の男女(Nord-Trøndelag Health study (HUNT) ) 1995-1997登録、ベースライン既知心不全なし
ベースラインから2008年まで心不全発症につきフォローアップ
ベースライン不眠症状と心不全リスクの相関評価のためCox比例ハザードモデルを用いた。
 1412名の心不全症例、平均フォローアップ11.3年(SD 2.9年間)、ホスピタリストあるいは国死亡統計により同定

不眠症状回数と、心不全リスクの、量依存的相関

多変量ハザード比は、不眠症状無しに比べ、不眠症状 1、2、3毎、   0.96 (0.57–1.61)、 1.35 (0.72–2.50) 4.53 (1.99–10.31)と増加 (P for trend 0.021)


糖尿病、うつ、脳機能低下は、ベッド上での睡眠障害の原因となる。不眠が心不全の原因、そして心不全が不眠の原因などと判明しているわけではない。さらなる検討の必要性を示しているだけ。さらに、運動、健康な食事、減量、非喫煙いずれもが、良質な睡眠と関連する。

心不全患者中の睡眠呼吸障害、夜間尿などは知られている。また、不眠症や睡眠の質に影響を与える薬剤の存在(β遮断剤による夢との関係・ムードの関係、ACE阻害剤による夜間咳嗽)なども。
心不全発症前からのコホートでも、関連があるということなので、心不全・不眠発症には共通原因のメカニズムが存在するのかもしれない。

ところで、不眠→BZ系・非BZ系睡眠薬ってなれば・・・

医師たちが作る薬物依存 ・・・ 依存症原因の2位に H25/02/22  
BG系睡眠薬は市井でも肺炎を増加させ、肺炎死亡率増加させる H24/12/08
 

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