2013年3月5日火曜日

発熱性好中球減少症:FNガイドライン遵守 抗生剤使用に関しては病院・医師の経験により改善 しかし ガイドラインにない治療も・・・

発熱性好中球減少症(FN)
日本では、「発熱:1回の腋窩温 37.5度以上または口内温 38度以上、好中球減少 1000/μLで、500/μLに減少することが予測される場合」と定義されているらしい

20120426 日本臨床腫瘍学会 発熱性好中球減少症ガイドライン ドラフト版

もちろん、対象は、日本のガイドラインじゃなくて、IDSAのガイドラインの方
http://www.idsociety.org/uploadedFiles/IDSA/Guidelines-Patient_Care/PDF_Library/FN.pdf
 Vancomycin (or other agents active against aerobic gram-
positive cocci) is not recommended as a standard part of the
initial antibiotic regimen for fever and neutropenia (A-I)
CSFs are not generally recommended for treatment of
established fever and neutropenia (B-II)
要するに、バンコマイシンもCSFも標準治療としては認められてない。

これを前提に、「ガイドラインベースの抗生剤使用頻度は高いが、ガイドラインにない治療であるバンコマイシン・GCSFの使用頻度が高い。医師や病院要素により、ガイドラインベース及び非ガイドラインベースの治療に影響を強く及ぼしている」

Deviations From Guideline-Based Therapy for Febrile Neutropenia in Cancer Patients and Their Effect on Outcomes
Jason D. Wright, et. al.
JAMA Intern Med. 2013;():1-10. doi:10.1001/jamainternmed.2013.2921.

ガイドラインベース推奨コンプライアンス調査

FN受診25231名のうち、ガイドラインベースの抗生剤使用は79%
バンコマイシン37%、GCSF 63%

FN volumeの高い病院 (odds ratio [OR], 1.56; 95% CI, 1.34-1.81) 、FN-volumeの高い医師  (OR, 1.19; 95% CI, 1.03-1.38)  、ホスピタリスト管理患者 (OR, 1.49; 95% CI, 1.18-1.88)で、ガイドラインベースの抗生剤使用が多い(p < 0.05)。

バンコマイシン使用は2000年17%から2010年55%へ増加
GCSF使用は 73%から55%へ減少

低リスクFN患者において、ガイドラインベースの抗生剤適正開始は、ナーシング施設への転院及び死亡減少と関連 (OR, 0.77; 95% CI, 0.65-0.92 、OR, 0.63; 95% CI, 0.42-0.95)







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