2013年4月8日月曜日

カルニチン:腸内微生物で代謝され、動脈硬化促進的に働く

カルニチンというのは、サプリメントにも含まれるが、red meatに存在する。これが、腸内細菌により、trimethylamine-N-oxide (TMAO)という物質に代謝され、動脈硬化促進的に働くという報告。

いままでは、肉類、red meatに含まれる、脂肪が動脈硬化促進の主役ということで説明されていたが、肉類の悪役要素が又一つ増えたことになる。
しかも、サプリメントとしてありがたがられ、販売されているカルニチンが関与しているという報告。
Intestinal microbiota metabolism of L-carnitine, a nutrient in red meat, promotes atherosclerosis
Robert A Koeth, et. al.
Nature Medicine (2013) doi:10.1038/nm.3145
Received 07 December 2012 Accepted 27 February 2013 Published online 07 April 2013
cholineと phosphatidylcholineの腸内細菌による代謝産物は、 trimethylamine (TMA)を産生する。これは、proathrogenic特性をもつ代謝産物  trimethylamine-N-oxide (TMAO)にさらに代謝される。
食事性L-カルニチンである、trimethylaminは、red meatに豊富
TMAOはマウスで動脈硬化促進的

ベジタリンや野菜食より、肉食主体のヒトでは、より微生物によるメカニズムを通してL-carnitine吸収盛んで、ヒトの便中微生物の存在でその関連性が示された。


炭水化物抜きとかがもてはやされているが、重篤な心血管疾患アウトカムに関する有益性臨床的エビデンスとして乏しい・・・にもかかわらず、目先の体重の変動だけを是とする主張にマスコミは一方的に肩入れしているようだ。

結果、red meatの摂取増加を促進し、動脈硬化促進的に・・・ 世間を誘導する。

昨日も、森田なんたらという医師資格をもつらしい医療ジャーナリストが "empty calory"の誤用をやらかしていた。テレビや印刷物、ネット情報を見るにつけ、なんだか悲しくなる。



L−カルニチンについて
http://www0.nih.go.jp/eiken/chosa/karuni.html

L-カルニチン、コエンザイムQ10およびα-リポ酸は、ダイエット効果を標榜する「いわゆる健康食品」に含まれている話題の食品素材です。生化学の教科書では、これらの素材はいずれもエネルギー消費やエネルギー産生に重要な役割を果たすことが示されています


厚労省さん、はやく書き換えてくださいね!!!

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