2013年4月13日土曜日

遺伝子異常認めない家族性高コレステロール血症:多遺伝子異常集積

家族性高コレステロール血症は、3つの既知遺伝子異常が知られる常染色体優性疾患で、イギリスのガイドラインで推奨されているのはDNA-based cascade testingであるが、60%ではこの遺伝子異常検出できず。 これを説明するために、LDLコレステロール増加smal effect alleleの集積によるという仮説

12のコモンなLDL-C増加alleleを用い、遺伝子スコア分布を対照比較



Use of low-density lipoprotein cholesterol gene score to distinguish patients with polygenic and monogenic familial hypercholesterolaemia: a case-control study

The Lancet, Volume 381, Issue 9874, Pages 1293 - 1301, 13 April 2013

遺伝子変異無し 321名ベルギー 451遺伝子異常変異有り 319ベルギー 273対照 3020

加重平均LDL-C遺伝子スコア(0-90 , SD 0.23)、LDL-C濃度と相関 (p=1·4 × 10−77; R2=0·11)

遺伝子変異陰性英国患者はWHII対照群より加重LDL-Cスコア有意に高値  (p=4·5 × 10−16)
そして、遺伝子陰性ベルギー患者でも (0·99 [0·19]; p=5·2 × 10−20)
スコアは英国人(0·95 [0·20]; p=1·6 × 10−5) ベルギー人 (0·92 [0·20]; p=0·04)遺伝子陽性患者同様に有意高値 
遺伝子異常陰性英国患者は、WHII加重LDL-C遺伝子スコア分布 10分位上位3分比率は 167/321(52%)で、10分位最小3分位まで比率は35(11%)

遺伝子異常みとめない家族性高コレステロール血症患者の一定比率以上で、多遺伝子的原因でLDL-C濃度高値となる。

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