2013年6月6日木曜日

SP3 :【二次予防】最近判明の有症状ラクナ型卒中再発予防のための収縮期血圧治療目標値 ・・・ 130 mm Hg未満を

この論文での”recent”の定義は、”recent (within 6 months) MRI-proven lacunar sroke”になると思う。

MRI確認有症状ラクナ型卒中において、収縮期血圧130mmHg未満目標とすると、主に、脳出血減少することによる、卒中再発二次予防効果が認められる。

プライマリエンドポイントでは有意差がないことが弱点。

ESC 2013年でこの発表があったとのこと。同じトライアル対象で、アスピリンとクロピドグレル併用がアスピリン単剤比較でベネフィット認めなかったという報告も。

卒中予防の降圧目標に関して、議論再開?

The SPS3 Study Group. Blood-pressure targets in patients with recent lacunar stroke: the SPS3 randomised trial.
Lancet 2013; DOI:10.1016/S0140-6736(13)60852-1. 

【序文】
血圧降下は卒中予防するが、卒中再発予防の至適目標レベルは不明。
異なる血圧目標でのrecentラクナ卒中患者での再発率研究。 
【研究方法】
ランダム化オープンラベルトライアル、北米・ラテンアメリカ・スペイン居住患者、有症状ラクナ型梗塞MRI確認。2003年3月から2011年4月募集。ランダム割り付け。2×2区分デザイン、収縮期血圧 130-149 mm Hg or < 130 mg
プライマリエンドポイントは卒中全体(虚血性卒中・脳内出血を含む)の減少
解析は、ITT。NCT 00059306 
【結果】
3020名登録。
ターゲット目標高値 群 1519、 ターゲット目標低値群 1501
フォローアップ 3.7 (SD 2.0)年間。平均年齢63(SD 11)歳
1年後平均収縮期血圧
ターゲット高値群 138 mm Hg (95% CI, 137 - 139)
ターゲット低値群 127 mm Hg (95% CI, 126 - 128)
全ての卒中で、有意減少認めず
ハザード比
・卒中全部 0.81, 95% CI, 0.64 - 1.30 p = 0.08
・障害あり・死亡卒中 0.81, 0.53 - 1.23 p = 0.32
・心筋梗塞・血管原因死複合アウトカム 0.84, 0.68 - 1.04 p = 0.32 
脳出血率は有意に減少 0.37 , 0.15 - 0.95 p = 0.03
治療関連重大副作用は稀

【結論】
卒中減少は有意でなかったが、recet ラクナ型卒中患者では、収縮期血圧を130 mm Hg未満にする目標治療でベネフィットを認める。
National Institutes of Health-National Institute of Neurological Disorders and Stroke (NIH-NINDS)


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