Look AHEAD トライアル終了し、心血管ベネフィットに関し有意差を認めなかった
この研究の先行分析では、mobility改善効果はあった
Look AHEAD 研究:2型糖尿病肥満患者でのライフスタイル変容とmobility 2013/03/29
だが、それが心血管疾患イベント改善までは至ってないということか?
あるいは、検出パワーの問題かということだが、実際には対照群の方がスタチン投与量が多く、そのため効果評価を薄めてしまったというのが一解釈らしい。
この研究は無価値かというとそうではなく、減量と体重減少維持が可能であることが示された部分は大きく評価されるべきとのこと
"Cardiovascular effects of intensive lifestyle intervention in type 2 diabetes
Wing R, et al
N Engl J Med 2013; DOI: 10.1056/NEJMoa1212914.
【背景】短期研究ベースでは、2型糖尿病患者過体重・肥満者に対して減量を推奨しているが、心血管疾患への長期的効果は不明。
上記患者での減量への強化ライフスタイル介入が心血管合併症や死亡率減少させるかの検討。
【研究方法】
米国内16の研究センターで、5145名の2型糖尿病過体重・肥満患者を、カロリー摂取制限と身体活動性増加による減量目的強化ライフスタイル介入(介入群)と、糖尿病サポートと教育(対照群)に割り付け
プライマリアウトカムは、心血管疾患原因死亡、非致死的心筋梗塞、非致死的卒中、狭心症入院組み合わせで、最大13.5年間のフォローアップ
【結果】
フォローアップ9.6年間で、トライアルはfutility analysis(無用性解析、無益性解析?)に基づき早期中断。減量は対照群比較にて強化群でより減少(1年次 8.5% vs 0.7%、 研究終了時 6.0% vs 3.5%)
強化ライフスタイル介入は、また、糖化ヘモグロビン減少、フィットネス改善、LDLコレステロール以外の心血管疾患全リスク要素減少が観察された。
プライマリアウトカムは、介入群 403名、 対照群 418名 (100人年あたり 1.83 vs 19.2、介入群ハザード比 0.95:95%信頼区間 0.83-1.09; p=0.51)
【結論】
2型糖尿病・過体重・肥満患者に対する、減量にフォーカスした強化ライフスタイル介入では、心血管イベント率減少認めず
(Funded by the National Institutes of Health and others; Look AHEAD ClinicalTrials.gov number, NCT00017953.)
研究者たちの分析
・検出パワーの問題だが、ベネフィット18%前提に至ってなかったことが主因
・生活スタイル介入に関して現実面重視であったため、差が出にくかった。
・対照群の教育が効果を与え、差が出にくかった。
Additional source: New England Journal of Medicine
Gerstein HC, et al "Do lifestyle changes reduce serious outcomes in diabetes?"
N Engl J Med 2013; DOI: 10.1056/NEJMe1306987.
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