2013年7月11日木曜日

小児PCV7ワクチン:非ワクチン接種者も、世代を超えた非接種者も恩恵 入院率・数とも減少

肺炎球菌に対する小児ワクチンは、世代を超えて感染による入院数減少に役立っている。


"U.S. Hospitalizations for pneumonia after a decade of pneumococcal caccination"
Griffin MR, et al 
N Engl J Med 2013; 369: 155-63.

【背景】
2000年米国小児ワクチンスケジュールへのPCV7の導入にて、若年者のワクチン血清型による侵襲性肺炎球菌感染症発生減少、そして非ワクチン年長小児、成人でも減少。
2004年までに全原因肺炎関連入院も若年小児で著明減少。
非ワクチン血清型による疾患増加に関する関心故、弱年小児肺炎関連入院減少が2009年確実で、より年長群での入院が減少したか確認希望

【方法】
 Nationwide Inpatient Sample databaseを用いて、全原因入院年間発生率推定。入院理由を第1リスト化診断の場合、敗血症・髄膜炎・膿胸の初期診断後リスト化の場合を入院理由とする。
肺炎関連入院年次平均発生率を1997-1999年(PCV導入前)、2007-2009年(導入後安定期) で推定し、肺炎入院率年次減少を確認。 

【結果】
2歳未満小児肺炎入院年次発生 10万小児あたり555.1(95% 信頼区間 [CI], 445.1-657.1)減少、これは、PCV7導入前に比べ年間 4万7千件も入院減少したことになる。

85歳以上成人では、10万あたり1300.8(95% CI, 984.0-1617.6)減少、これは入院数年間7万3千件減少に相当。

18-39歳、65-74歳、75-84歳の3つの年例群では、反れおぞれ、肺炎年間発生減少、10万対  8.4(95% CI, 0.6-16.2)、 85.3(95% CI, 7.0-163.6)、 359.8(95%CI, 199.6-520.0) 

包括的には、年齢補正年間減少は、10万対あたり 54.8(95% CI, 41.0 - 68.6)、年間肺炎入院 16万8千件減少に相当。

【結論】
PCV7導入後10年間で、小児肺炎入院減少は明らかで、成人間の肺炎入院減少も明らか (Funded by the Centers for Disease Control and Prevention.)


日本も、ニューモバックス詐欺続けるより、PCV7ワクチン普及推進した方が良い

・ 本邦老人施設:肺炎球菌ワクチンは肺炎球菌のワクチンであり、肺炎ワクチンではない!2010年 03月 12日
・ 肺炎球菌性肺炎予防のエビデンス無き肺炎球菌ワクチン:PCV7の方がより免疫反応が優秀 2009年 09月 09日
・ 成人肺炎球菌ワクチンのコスト効果解析 PCV13利用がコスト効果的 2012/02.22

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