2013年8月29日木曜日

オブリーン錠(一般名:セチリスタット)新薬承認  肥満治療薬といいながら、軽度の体重減少効果のみ

今更ながらだが・・・

世界初承認となる肥満症治療薬オブリーン錠(武田薬品)
https://www.mixonline.jp/Article/tabid/55/artid/44802/Default.aspx
オブリーン錠120mg(セチリスタット、武田薬品):「肥満症(ただし、2型糖尿病および脂質異常症を共に有し、食事療法・運動療法を行ってもBMIが25以上の場合に限る)」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。再審査期間8年。世界初承認で、欧州では承認申請中。

武田薬品 「セチリスタット」を国内申請、初のリパーゼ阻害剤
http://www.risfax.co.jp/risfax/article.php?id=39705


オブリーン錠(一般名:セチリスタット)

治験では、"BMI25以上、糖尿病や脂質異常症を合併している肥満症患者"対象

cetilistatの申請にあたり、2型糖尿病および脂質異常症を合併した肥満症患者を対象に、本薬の有効性および安全性を検討した52週のプラセボ対照試験、安全性を検討した24週および52週の非盲検試験の合計3本の臨床第3相試験を実施しました。その結果、52週のプラセボ対照試験において、本薬(120mg×3/日)投与群は、主要評価項目である平均体重変化率について、プラセボ投与群と比較して有意な改善(本薬投与群-2.776% vs プラセボ投与群-1.103%)を示すとともに、副次評価項目であるHbA1cとLDLコレステロールの変化について、プラセボ投与群と比較して有意な低下を示しました。また、いずれの試験においても、本薬の良好な安全性および忍容性も確認されました。

プラシーボ比較で、1.5%程度の体重減少効果 ・・・ 現在体重60kgで、- 0.9 kgの効果 屁の突っ張りになるのか? HbA1c低下・脂質特性改善の方が評価されたと考えるが説明を待ちたい。

適応は、「糖尿病且つ脂質異常血症を有し、食事療法・運動療法前提」ということでwindowを狭くする意向も見て取れる


それにしても、アクトスで体重増やして、オブリーン処方させるとは・・・ 武田おぬし悪よのぉ ・・・ 相変わらず、いんちき製品が多い国内製薬メーカーのドン



他注目したのは・・・

ソリリス点滴静注300mg(エクリズマブ遺伝子組換え、アレクシオンファーマ):「非典型溶血性尿毒症症候群における血栓性微小血管障害の抑制」を追加する新効能・新用量医薬品。再審査期間は5年10カ月。この適応症では32カ国で承認済み。

溶血性尿毒症症候群は、溶血性貧血、血小板減少、腎障害を3徴候とする。5歳未満の小児に多く見られ、溶血性尿毒症症候群の10%程度が下痢を伴わない非典型とされる。この型は致死率が25%と予後不良で、欧州の報告では100万人に2人/年、小児では100万人に7人/年の発症率とある。ソリリスはヒト化モノクローナル抗体で、既存の適応症は発作性夜間ヘモグロビン尿症による溶血抑制。

→ Eculizumab(C5補体へのモノクローナル抗体):大腸菌関連溶血性尿毒症症候群治療2011年 12月 20日
→ ヨーロッパ:腸管出血性大腸菌感染HUS治療戦略 2012/7/20

<相変わらず、厚労省って遅い対応・・・>


▽ダットスキャン静注(イオフルパン ヨウ素123、日本メジフィジックス):「パーキンソン症候群、レビー小体型認知症の診断におけるドパミントランスポーターシンチグラフィ」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。再審査期間8年。欧米など33カ国で承認済み。

SPECT装置による線条体のドパミントランスポーターを可視化を可能とする放射性医薬品。「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」で開発の必要性が指摘され、厚労省が開発要請を行っていた。

ビンダケルカプセル20mg(タファミジスメグルミン、ファイザー):「トランスサイレチン型家族性アミロイドポリニューロパチーの末梢神経障害の進行抑制」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。再審査期間10年。希少疾病用医薬品。欧州で承認済み。1日1回経口投与する。

家族性アミロイドポリニューロパチーは、成人期に末梢神経、自律神経系、心、腎、消化管、眼などにアミロイド沈着を来たし臓器障害を起こす予後不良のアミロイド症。これまでの推奨治療は肝移植のみだった。国内の推定患者数は130人程度で、国の特定疾患の指定を受けている。

サムスカ錠7.5mg(トルバプタン、大塚製薬):「ループ利尿薬等の他の利尿薬で効果不十分な肝硬変における体液貯留」を追加する新効能・新用量医薬品。再審査期間は残余(平成30年10月26日まで)。1日1回7.5mg経口投与する。既存の適応症はループ利尿薬等の他の利尿薬で効果不十分な心不全における体液貯留。

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