2013年10月15日火曜日

下部消化管:良性腸病変、特に、鋸歯状病変に関する議論

数々のがん検診プログラムのなかで、数少ない優等生グループである、下部消化管検診プログラム。症状出現前の悪性可能性の段階での早期直腸結腸がん・良性ポリープ同定を目的とし、便潜血検査では直腸結腸がん死亡率16%減少、フレキシブルシグモイドスコピーでは28%減少効果が示されている。このシグモイドスコピー・便潜血検診での陽性例に対するフォローアップ検査標準はコロノスコピーで、良性病変切除に関して明確な指針が示される必要がある。

がん性病変切除は議論不要だが、良性病変管理法に関して未知・不明瞭なところ・議論対象の部分がある。

検診プログラムが広がり、新しい技術が開発される中、未知の臨床的意義づけを議論する必要があり、特に、鋸歯状ポリープの部分が議論の主役となっている。





New polyps, old tricks: controversy about removing benign bowel lesions
BMJ 2013; 347 doi: http://dx.doi.org/10.1136/bmj.f5843
(Published 8 October 2013)

・腸がん検診により良性ポリープ切除ケースが増加している。 
・ほぼ腺腫への関心だったが、現在、sessile serrated adenoma/polyp(SSA/P:鋸歯状病変)にまでその検討対象が広がっている。<参考:http://www.jsccr.jp/topics/atl_10.html> 
・SSA/Pは、腺腫ほど関心をもたれてなかったが、バイオプシーのリスクが高い。 
・現行のコンセンサスガイドラインでは、5mm超の鋸歯ポリープ切除が推奨されている。 
・切除に関わる高リスクは、ベネフィット・ハームバランス上に成り立つ


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