プラシーボ効果っても、説明もさほどせず通常の薬剤の通り投与すれば、効果少ないってのは直感的に分かる。一方、比較的大げさなプラシーボ手技、例えば、鍼灸などツボを外す程度のsham-プラシーボや、手術してないのに手術したように見せかけるsham-手術だと、その効果は明らかに大きい。
特に、疼痛に関しては、心理的・スピリチュアルな要素がその閾値に与える影響は大きく、神秘的な要素のあるもの・難解なものや逆に民族的に固着した介入処置など、そこから得られる効果は大きいはず。
片頭痛プラシーボ治療をモデルにこのプラシーボ治療手技毎にその程度が異なるか検討報告
Differential Effectiveness of Placebo Treatments
A Systematic Review of Migraine Prophylaxis
Karin Meissner, et. al.
JAMA Intern Med. Published online October 14, 2013. doi:10.1001/jamainternmed.2013.10391
【序文】 ランダム化臨床トライアルの結果解析でプラシーボ対照比較した特異的影響多大なる治療は最も有効性ある治療法と考えられる。プラシーボ対照群のシステマティック指標の改善指標ばらつきはプラシーボ対照トライアルの解釈上重要な意味合いを持つが、このテーマの基礎知識は貧弱。
【目的】 プラシーボ治療の種類により反応・効果が相関するか検討するため、片頭痛予防研究をモデルとして、この解析を行った。
【研究デザイン・セッティング・被験者】 2012年2月情報源明らかなものを調査、著者等にコンタクトし、プラシーボ対照群を用いた実験治療比較においてランダム過誤最低8週後の観察期間を持つランダム臨床トライアルを同定。
治療反応比率に対するプラシーボ種類によるpooled random-effects estimatesを計算
heterogeneity源同定のためメタ回帰解析施行し、ネットワークメタ解析にて、トライアル内・間の直接・間接比較を組み合わせ行った。追加解析は連続アウトカムに対して行った。
【暴露】積極的片頭痛治療とプラシーボ対照条件
【主要アウトカム・測定値】治療レスポンダー(奏功者)比率を、最低50%未満の発作回数効果と定義。片頭痛日数中の50%以上の指示preference利用アウトカム、頭痛日数回数、頭痛スコア、患者医師評価による改善度
【結果】 102のトライアル検討し、うち、23はメタアナリシスとして不十分データで検討せず。
sham 鍼やsham手術では、経口薬物的プラシーボより片頭痛回数減少率多い (レスポンダー比率 0.38 [95% CI, 0.30-0.47])、0.58 [0.37-0.77]) 、さらに、経口薬物プラシーボより片頭痛回数減少と相関 (0.22 [0.17-0.28])し、多変量解析後プラシーボ群での唯一の予測要素伴っている (P = .005 and P = .001)
Network メタ解析で、sham 鍼群では、経口薬物プラシーボより、より奏功患者数が多い (オッズ比, 1.88 [95% CI, 1.30-2.72])
持続アウトカム対応解析でも同様所見。
【結論と解釈】 Sham acupuncture やsham surgery は、経口プラシーボより、治療奏功率が高い。
片頭痛患者治療臨床医は、非特異的効果によるやり方でも包括的効果が存在することに留意すべきで、治療効果の程度も、治療モダリティー間の差に起因することも留意すべき。
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