2013年10月30日水曜日

日々の運動以外身体的活動性(NEPA)増加は、生命予後改善、心血管疾患予防に役立つ

運動以外の身体的活動性:non-exercise physical activity (NEPA)

園芸植物の世話したり、車を修理したり、のんびり仕事をしたり、決して、運動とは言えないが、じっとはしてない状況を言うようだ。ガーデニング、DIYといったものが代表的。

これらの趣味は、高齢者にとって、心血管疾患予防だけでなく、寿命をのばす。

要するに、自宅で座ったままという時間をいかに少なくするかが鍵で、スウェーデンでは、家の修理や芝刈り、車のメンテナンス、スキー、ハンティング、キノコやイチゴ苅りが文化的習慣とのことで、このような習慣をアンケートとして調査している。

研究者らは、毎日居宅内でじっとしていると、代謝率低下し、代謝的健康を維持できないと考察している。

The importance of non-exercise physical activity for cardiovascular health and longevity
Press Release
Br J Sports Med doi:10.1136/bjsports-2012-092038
【背景】 全ての共同体でSedentary time (体を動かさない時間)増加し、日々の運動以外身体活動量(non-exercise physical activity (NEPA) of daily life)の減少をもたらしている。NEPAの心血管健康・寿命への重要性に関して、特に老人では、(その情報)限定的。

【目的】 ベースラインでのNEPAおよび心血管健康と、12.5年後の初期心血管疾患(CVD)イベント、総死亡率の相関を検討

【研究デザイン】 Cohort study.

【マテリアルとメソッド】各3次ストックホルム地域の60歳男女を検診研究に誘い込み、4232名(回答率 78%)
ベースラインで、NEPA、運動習慣自己回答アンケート、身体検査・Lab.検査にて心血管健康評価。
平均12.5年フォローアップにて、CVDイベント・死亡率評価。

【結果】ベースラインでは、NEPA高値は、低値と比較すると、定期的運動に関わらず、男女では、ウェスト径、HDLコレステロール、トリグリセリド好ましい状況
男性では、低インスリン、血糖、フィブリノーゲン値で良好。
さらに、運動しない場合、定期的運動する場合ともに、メタボリックシンドローム頻度は、NEPAレベル高い群では有意に低い。
さらに、NEPAレベル高い場合、低値と比較し、初期CVDイベントのリスク減少と相関。
 (HR=0.73; 95% CI 0.57 to 0.94) and lower all-cause mortality (0.70; 0.53 to 0.98).

【結論】 一般的な日常生活活動性は、運動定期的に行う、行わないに関わらず、高齢者において、心血管健康と寿命と相関する。

近くの開業医のほとんどが、高齢となると、園芸や農業に興味を持ちはじめる。
もちろん、私も例外ではない。田舎だと、それ以外に、雑草駆除、ゴミ拾い、芝刈り、秋口の落ち葉掃除など作業に事欠くことがない。(でも、光ファイバーさえないのは悲しい・・・)



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