徐放性ナイアシン(ERN)は、当初、低HDL/TG高値心血管疾患症例に対して、臨床的ベネフィットを示す目的のトライアルだったが、HDLコレステロール増加させるも、ベネフィット効果認めなかった。
(臨床的アウトカム軽視の日本のトライアルなら、合格だったのかもしれないという・・同時、恐ろしさを感じる)
このトライアルから、シンバスタチンに、ERNを加えると、虚血性卒中増加させるという逆効果が示された。ただ、臨床的には有意差があるが、数は少なく既知リスク要素補正多変量解析ではナイアシンと虚血性卒中の相関性は消失したとのことだが、薬剤としてはあり得ない話だし、有意差がないといっても p=0.0631・・・
と、同時に、 HDL増加ターゲット治療に関する疑念も・・・
Extended-Release Niacin Therapy and Risk of Ischemic Stroke in Patients With Cardiovascular Disease
The Atherothrombosis Intervention in Metabolic Syndrome With Low HDL/High Triglycerides: Impact on Global Health Outcome (AIM–HIGH) Trial
Koon K. Teo, et. al.
on behalf of the AIM-HIGH Investigators
Stroke. 2013; 44: 2688-2693
Published online before print July 23, 2013,
doi: 10.1161/STROKEAHA.113.001529
ITT解析では、非致死性虚血性卒中 50 ; プラシーボ 18(1.06%) vs ERN 32(1.85) (ハザード比 [HR], 1.78 [95% 信頼区間 {CI}, 1.00–3.17; P=0.050)
多変量解析にて、独立した虚血性卒中との関連性は、65歳超の年齢 (HR, 3.58; 95% CI, 1.82–7.05; P=0.0002)、卒中・TIA・頸動脈疾患既往 (HR, 2.18; 95% CI, 1.23–3.88; P=0.0079)、ベースラインLp(a) (HR, 2.80; 95% CI, 1.25–6.27 (最小3分位と中間比較3分比較); HR, 2.31; 95% CI, 1.002–5.30
ERNは有意な関連性認めず HR, 1.74; 95% CI, 0.97–3.11; P=0.063).
【ビタミンの害を正当に広めると都合の悪い人たち → サプリメント屋や製薬会社さん、ネット通販したいどこかの方々、市井の知ったかぶり屋さん】
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