2013年11月22日金曜日

軽度脳震盪でも、認知・身体・感情症状続き、MRI上左右不均等な所見認める

軽度脳震盪(しんとう)患者でも長期間、認知機能 、身体症状、情緒・感情的症状に影響を生じ、神経画像上の所見として存在持続する。4ヶ月後は左右不均等なdiffusion所見が脳MRIに見られるという知見。


"A prospective study of gray matter abnormalities in mild traumatic brain injury"
Ling J, et al
Neurology 10.1212/01.wnl.0000437302.36064.b1

50名の軽度頭部外傷患者と、性・年齢・教育レベルマッチ化対照との比較

外傷後の臨床・神経画像所見を14日から26名は4ヶ月目まで回収

亜急性外傷期において、認知、身体、感情面の訴え多く、4ヶ月後には有意に減少。

亜急性期において、両側前頭前皮質のdiffusion(fractional anisotropy:FA、diffusivityを意味)増加。左前頭前皮質の病変は、受傷後4ヶ月間持続する。


患者とマッチ化対照群では、神経心理的検査事項、灰白質萎縮/平均diffusivityにおいてどのポイントでも差を認めず


結論としては、皮質のFA増加は神経外傷後も灰白質の動物実験所見と一致した状況と類似し、細胞毒性浮腫、反応性のgliosisと関連する。この研究では皮質・皮質下萎縮のエビデンスがなく、慢性疾患経過初期に起きるニューロンあるいはneuropil喪失とつながるエビデンスは示せてない。



関連:
AAN:スポーツしんとうガイドライン
http://kaigyoi.blogspot.jp/2013/03/aan.html 


RSNA報告: サッカーと脳障害画像診断証拠2011 11 30
http://intmed.exblog.jp/14092689/

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