2015年1月7日水曜日

CRIC研究:尿中クレアチニン排泄量低下は臨床的アウトカム悪化と相関するも、インピーダンス測定FFMはアウトカムと相関せず

言わずもがな、クレアチニン・Cr総量は体筋肉量を反映している。筋肉量が少なければESRDや死亡率増加しやすいといういままでの報告。筋肉内組成を反映しているかもしれない、インピーダンス法検査やDXAによる除脂肪体重評価は臨床的アウトカムと相関してなかった。

この解釈は? 



慢性疾患を持つ場合、尿中クレアチニン排泄量(UCr)の低値と、死亡率増加の関連性が知られていた。ただ、UCrのうちの体組成などの要因への影響は不明。

注目アウトカム予測について、UCrと体組成指標

具体的には、UCr、除脂肪容積(FFM)を電気生理インピーダンス法にて測定、、DXAによる四肢除脂肪量を検討

UCr低値ほど、死亡、ESRDというアウトカムと相関

Urinary creatinine excretion, bioelectrical impedance analysis, and clinical outcomes in patients with CKD: The CRIC study
Wilson FP, et al
Clin J Am Soc Nephrol 2014; DOI: 10.2215/CJN.03790414.


CRIC研究、3605名登録の尿中クレアチニンと電気生理的インピーダンス測定、232名のDXAスキャンによる体組成研究を行った。
平均年齢57.8歳、男性が半数、黒人42%
フォローアップ中央値 4.2年、死亡率 9.3、ESRD発症 14.2%

尿中Cr排泄量(UCr)減少は、電気生理学的インピーダンス測定FFM値補正後も、死亡・ESRDと相関

死亡率:補正ハザード比/UCrの1SD増加 0,63(95%信頼区間 0.56-0.72)

ESRD:補正ハザード比/UCrの1SD増加 0.70(95%信頼区間 0.63-0.75)



一方、電気生理学的インピーダンスFFMデータは、死亡、ESRDと有意相関しないが、筋肉量とは強い相関性はある。





電気生理学的インピーダンス測定FFM、すなわち除脂肪体重量は、アウトカムに関連性が見られない。一方、尿中クレアチニン排泄量減少は臨床的アウトカムと相関する。


インピーダンス法は筋肉組成を反映している可能性があるとのこと


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