2015年3月4日水曜日

甲状腺結節’エコー/細胞診良性診断例からの悪性腫瘍発生、サイズ増大は稀

無症状であるエコー上あるいは細胞診良性結節陰影の大部分は5年程度のフォローアップで有意に増大することは稀。癌発生も稀。


AHQRが甲状腺癌検診に関するパブリックコメント募集中のようで、関連した文献なのだろうか?
http://www.uspreventiveservicestaskforce.org/Page/Document/ResearchPlanDraft/thyroid-cancer-screening1




The Natural History of Benign Thyroid Nodules
Cosimo Durante, et. al.
JAMA. 2015;313(9):926-935. doi:10.1001/jama.2015.0956.

5年間の、992名の無症状エコー細胞診にて良性甲状腺結節・前向き多施設観察研究


結節増大 153名 (15.4% [95% CI, 14.3%〜16.5%])
発端結節増大 174/1567  (11.1% [95% CI, 10.3%〜11.9%])
5年間最大直径値変化最大値 4.9mm (95% CI, 4.2 〜 5.5mm)(13.2 (12.1 〜 14.2) mm → 18.1 mm (95% CI, 16.7〜19.4 mm)

結節サイズ増加は、多発結節存在と相関
オッズ比 2個  2.2 [95% CI 1.4〜3.4]、 3個 3.2 [95% CI, 1.8〜5.6、 4個 8.9 [95% CI, 4.4〜18.0]


0.2mL超の主結節サイズも相関オッズ比 0.2ml超〜1ml未満 2.9 [95% CI, 1.7〜4.9] 、 1mL以上 3.0 [95% CI, 1.8〜5.1] 
男性オッズ比   1.7 [95% CI, 1.1〜2.6])

60歳以上では、45歳未満と比べリスク減少オッズ比 0.5 [95% CI 0.3〜0.9])

腫瘍自然縮小 184名 (18.5% [95% CI, 16.4%〜20.9%])

5つのオリジナル結節での甲状腺癌検出は、0.3% [95% CI, 0.0%〜0.6%]、増大はわずか2例
インシデント発見として、甲状腺摘出検体での同定不能結節わずかに1例
新規結節 93名 (9.3% [95% CI, 7.5%〜11.1%])、うち1例癌








従来のガイドライン
AACE/AME/ETA`
AMERICAN ASSOCIATION Of ClINICAl ENDOCRINOlOgISTS, ASSOCIAzIONE MEDICI ENDOCRINOlOgI, AND EuROPEAN ThyROID ASSOCIATION MEDICAl guIDElINES fOR ClINICAl PRACTICE fOR ThE DIAgNOSIS AND MANAgEMENT Of ThyROID NODulES
https://www.aace.com/files/thyroid-guidelines.pdf






 放射線被曝との関連で引き合いが多い腫瘍種・・・ の割には 自然史解明は明確ではないという印象。



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