2015年3月10日火曜日

スタチン一次・二次予防治療:遺伝子リスクにより効果異なる

スタチン治療は、遺伝子リスクスコアによりリスク回避介入効果かなり異なる。

一次予防の効果に関しては、NNT 3桁に上るという報告も有り、スタチン無効原理主義者からの攻撃かなりなされている訳だが・・・ 今後、遺伝子リスクによる、社会資源の振り分けがなされれば、少しは功利的になる?




遺伝子リスクスコア(27の遺伝子変異)と冠動脈性心疾患発症・再発リスクを従来の臨床的リスクスコア補正解析


検討対象は、コミュニティー・ベース・コホート研究(Malmo Diet and Cancer Study)、4つのRCT(一次予防: JUPITER、ASCOT、 二次予防: CARE、PROVEIT-TIMI 22)4万8千421名、3477イベント




Genetic risk, coronary heart disease events, and the clinical benefit of statin therapy: an analysis of primary and secondary prevention trials
Jessica L Mega, et. al.   Authors contributed equally
Published Online: 03 March 2015


遺伝子リスクカテゴリーを、最小第一5分位、中間(2〜4分位)、最大5分位に分割、結果、有意に、冠動脈性心疾患発症・再発リスクと関連。

最小遺伝子リスクカテゴリーと比較した、冠動脈性心疾患多変量補正ハザード
中間遺伝子リスクカテゴリーは、 1·34 (95% CI 1·22–1·47, p<0 br="">最大遺伝子リスクカテゴリーは、  1·72 (1·55–1·92, p<0 br="">
4つのランダム化トライアルのスタチン治療ベネフィットに関しては、低リスク、中間、高リスク毎相対的リスク減少が観察できる(13%、 29%、 48%、傾向 p = 0.0277)


高遺伝子リスクカテゴリーにて絶対的にリスク減少みられ(p=0.0101)、ラフに表現すれば、1つの冠動脈性心疾患イベント一次予防のため3倍の症例数が必要


特異的には、 JUPITERトライアルにおいて、一次予防トライアルに関して、10年間NNTは、それぞれ、低リスク遺伝子カテゴリーで 66、 中間リスクカテゴリー 42、高リスクカテゴリー 25。  ASCOTでは、57,47,20。




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