2015年3月2日月曜日

逆流性食道炎:メントールは喫煙によるC線維刺激を抑制

lーメントールは、芳香・矯味・矯臭の目的で調剤に使われる他、「平滑筋の細胞膜上にある電位依存性 L 型カルシ ウムチャネルに結合することにより、カルシウムイオンの細胞内への流入が遮断され、膜電位の発生を 消失させ、平滑筋を弛緩させる」作用を利用して胃内視鏡時前処置に使われることもある。


TRP: transient receptor potential protein<トリップ> スーパーファミリーの一つTRPM8<トリップエム8>のリガンドとしての作用を持ち、皮膚ではcold sensorとしての働きを持つ


逆流性食道炎での喫煙影響という極めて限定的条件の話題


喫煙による有害性をマスクする機序となっている悪者として扱うのか、煙者への配慮として、薬効的につかうべきなのか・・・実地上の有用性は分からないが、まぁ知識として・・・



Menthol suppresses laryngeal C-fiber hypersensitivity to cigarette smoke in a rat model of gastroesophageal reflux disease: the role of TRPM8

Bi-Yu Liu , Yu-Jung Lin , Hung-Fu Lee , Ching-Yin Ho , Ting Ruan , Yu Ru Kou
Journal of Applied Physiology Published 1 March 2015 Vol. 118 no. 5, 635-645 DOI: 10.1152/japplphysiol.00717.2014


メントールは、TRPM-8(transient receptor potential melastatin-8)のリガンドで、(喉頭C線維への酸・ペプシンの刺激感作に由来する)喉頭刺激を抑制する。喫煙が喉頭C線維感受性増大を引き起こし、メントールでそれを抑制することが示された。

麻酔ラットでの実験により、喉頭部pH5ペプシン処理により、喫煙刺激(CS)によるTRPV1、TRPA1(transient receptor potential ankyrin 1)への感受性増大が示され、それは喉頭部C線維終末におそらく存在することが示唆されたわけである。喫煙による喉頭部のC線維へのその反応性増大促進、さらに累積を生じる。これは、TRPM8によるメントールの抑制も示された。




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