2015年3月3日火曜日

認知超・MCIの過度降圧は危険

認知症や認知機能障害高齢者に極度の降圧治療は危険という認識はあるが、適正値はいかに?そして、診察室での血圧は血圧モニタリングに役立つのか?


Effects of Low Blood Pressure in Cognitively Impaired Elderly Patients Treated With Antihypertensive Drugs
Enrico Mossello, et. al.
JAMA Intern Med. Published online March 02, 2015. doi:10.1001/jamainternmed.2014.8164

【目的】診察室血圧、ABPM評価、降圧剤治療の項目が、認知症や軽度認知障害患者の認知機能低下予測評価となり得るか

【デザイン・セッティング・被験者】2つの外来記憶クリニックにおける認知症・MCI患者の9ヶ月中央値フォローアップ 2009年6月1日から2012年12月31日まで


【主要アウトカム・測定】 認知機能低下( Mini-Mental State Examination (MMSE)  )のベースラインからの変化

172名(平均(SD)年齢 79(5)歳、 平均(SD)MMSE スコア 22.1(4.4))を解析
認知症 68.0%、 MCI 32.0%
降圧治療 AHDs開始 69.8%

昼間収縮期血圧(SBP)最小3分位 128 mmHg以下では、MMSEスコア変化最大 (平均[SD], −2.8 [3.8])
中央3分位(129-144 mm Hg) では、 平均[SD],  −0.7 [2.5]; P = .002
最大3分位(≥145 mm Hg) では、 平均[SD], −0.7 [3.7]; P = .003

認知症、MCIサブグループにおいて相関があったのは、 降圧剤治療群のみ

多変量解析モデル(年齢、ベースラインMMSE、心疾患合併状態スコア)によれば、認知症・MCI群とも、昼間のSBP3分位と降圧剤治療は独立して認知機能低下に関連する。

診察室SBPとMMSEスコア変化量の相関は弱い
さらに持続血圧測定値モニタリング指標は、MMSEスコア変化量と相関せず
【結論】 認知症・MCI高齢者において、降圧剤による昼間の収縮期血圧低下は、独立して認知機能低下と相関する。収縮期血圧の過剰な低下治療は、認知機能障害高齢者にとって有害である可能性。高齢者認知症・MIC患者の高血圧回避のためには、ABPMが有益かもしれない。



血圧は必ず120/60にしなければならないと思っている人々がいまだ世の中に多くいて・・・困る。医療知識アップデート機会の少ない職員が認知症・MCI患者のケアに関与するわけで、彼らが誤った考えを持ってると、医療機関との関連性を悪化させる。そういう事例も経験する。

正に血圧をコントロールする必要性も同時必要だが、過度の降圧=認知症悪化という認識を一般にも広める必要がある。

0 件のコメント:

コメントを投稿

noteへ実験的移行

禁煙はお早めに! 米国における人種・民族・性別による喫煙・禁煙での死亡率相違|Makisey|note 日常生活内の小さな身体活動の積み重ねが健康ベネフィットをもたらす:VILPA|Makisey|note