甲状腺機能を妊娠外の無所見成人に行うことの意味はいまのところないというお達し
Screening and Treating Subclinical Thyroid Disease: Getting Past the Impasse
Screening for Thyroid Dysfunction: U.S. Preventive Services Task Force Recommendation Statement
Michael L. LeFevre, et. al.
Ann Intern Med. Published online 24 March 2015 doi:10.7326/M15-0483
<リスク評価>
血中TSH増加リスク要素は、女性、加齢、白人、1型糖尿病、ダウン症、甲状腺疾患家族歴、甲状腺腫、甲状腺機能亢進症既往、頭頸部外部放射線
血中TSH低下リスク要素は、女性、加齢、黒人、ヨード摂取不足、甲状腺疾患個人既往・家族歴、ヨード含有薬剤(アミオダロンなど)摂取
<検診>
血中TSHが甲状腺機能異常検診の主要項目。3−6ヶ月複数回で、異常値確認、除外すべき。 持続的TSH異常値の場合、T4値のフォローアップ検査必要で、"subclinical"(正常T4値)と "overt"(異常T4値)とを区別可能
<治療・介入>
甲状腺機能低下は経口T4単剤(レボチロキシン・ナトリウム:チラージン)治療。例えばTSH 10 mIU/L未満といった症例への臨床的に適切とされる症例選別へのコンセンサスは存在しない。
甲状腺機能亢進は抗甲状腺剤(例えば、メチマゾール:メルカゾール)あるいは、不可逆的焼灼治療(放射性ヨード治療や手術など)が一般に推奨。TSH値の一般治療推奨レベルは、検出不能もしくは<0.1 mIU/Lで、特にGraves病や結節性甲状腺疾患に対して推奨。
<ベネフィット・有害性バランス>
現行のエビデンスは不十分:非妊娠、無症状成人への甲状腺機能異常検診
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