2015年4月13日月曜日

喘息:プレドニゾロン経口投与10日間では食欲・体重・体組成への影響がないが、睡眠・胃腸障害は生じる可能性

成人喘息に対する10日間経口ステロイド は、レプチン、食欲、食事摂取量、体重、体組成への変化をもたらすか検討。
安定喘息で経口ステロイドを用いるかは疑問だが、安定喘息に関して、食欲、食事摂取量、体重、体組成の変化無かった。しかし、医療行為が必要な他の副作用は生じた。
急性増悪時の経口ステロイド処方される喘息での医薬品アドヒアランス向上にこの知見は役立つのかもしれない




Effects of short term oral corticosteroid intake on dietary intake, body weight and body composition in adults with asthma- a randomised controlled trial
Clinical & Experimental Allergy 
Clinical & Experimental Allergy, 02/03/2015


安定喘息55名を対象とした、プレドニゾロン50mg10日間の二重盲検プラシーボ対照化ランダム交差トライアル

スパイロメトリ、体重、体組成(DEXA、生体電気インピーダンス解析測定)、VASによる食欲、4日間食事記録による食事摂取量評価、レプチンを食欲のバイオマーカーとして、好酸球をアドヒアランス・バイオマーカーとして検討。アウトカムは一般化線形混合モデルで検討。


主観的アドヒアランスをプレドニゾロンとプラシーボ後の血中好酸球で確認(プラシーボ比較) Coef. -0.29 95% CI: (-0.39,-0.19) p < 0.001

プレドニゾロンとプラシーボ後の、血中レプチン (ng/ml) (Coef. 0.13 95% CI: (-3.47, 3.72) p=0.945)、食欲VAS (mm) (Coef. -4.93 95% CI: -13.64, 3.79) p=0.267) 有意差認めず

食事摂取量(kj/day) (Coef. 255, 95% CI: (-380, 891) p=0.431)、体重 (kg) (Coef. -0.38 95% CI: (-0.81, 0.05) p=0.083)、体脂肪 (%) (Coef. -0.31 95% CI: (-0.81, 0.20) p=0.230)有意差無し


睡眠、胃腸障害はプレドニゾロンでプラシーボに比較して症状有意。







喘息あるいはその疑い例に対し短期経口ステロイドを投与を行うが、有害性軽視されすぎてた可能性がある。


B型肝炎再活性化が心配なのだが・・・短期間ならOKという確証がない・・
http://www.jsh.or.jp/doc/guidelines/simplified%20version_B.pdf
通常の免疫抑制・化学療法を行う際は、主に非活動性キャリアを含めたHBs抗原陽性例からの再活性化が問題となるが、HBV DNAが2.1 log copies/ml未満であった既往感染者に対するステロイド単剤投与や固形癌に対する通常の化学療法でもHBV再活性化が生じたと報告されており、既往感染者でも注意が必要である。

0 件のコメント:

コメントを投稿

noteへ実験的移行

禁煙はお早めに! 米国における人種・民族・性別による喫煙・禁煙での死亡率相違|Makisey|note 日常生活内の小さな身体活動の積み重ねが健康ベネフィットをもたらす:VILPA|Makisey|note