酸化ストレスと血管障害は、加齢認知機能低下と関連すると考えられ、疫学的研究にて Mediterranean食、抗酸化食品豊富な心臓疾患予防的食事パターンが、認知機能低下を遷延させることが示されているが、臨床トライアルエビデンスは無い
スペインで、447名の認知機能正常なボランティアを平行群ランダム化臨床トライアルを行ったもの
平均年齢 66.9歳、女性 52.1%、心血管リスク高い対象者
認知機能の悪化を防止するだけではなく、改善をもたらした・・・!
疫学調査ではなく、ランダム化臨床トライアルでの知見 インパクトある報告である
Mediterranean Diet and Age-Related Cognitive Decline
A Randomized Clinical Trial
Cinta Valls-Pedret, et. al.
JAMA Intern Med. Published online May 11, 2015. doi:10.1001/jamainternmed.2015.1668
主要アウトカム:神経神経検査バッテリーに基づく経時的認知機能変化
- Mini-Mental State Examination, Rey Auditory Verbal Learning Test (RAVLT)
- Animals Semantic Fluency
- Digit Span subtest from the Wechsler Adult Intelligence Scale
- Verbal Paired Associates from the Wechsler Memory Scale
- the Color Trail Test
記憶、前頭葉機能(注意、遂行機能)、全般機能の 3つの認知因子構成による差平均 z score
結果
介入中央期間4.1年間後、334名の被験者でフォローアップ検査検討可能
寄与要素補正多変量解析にて、Mediterranean食にオリーブオイル追加割り付け群では、対照群に比較して、RAVLTスコア良好 (P = 0.049) 、Color Trail Test part 2 (P = 0.04) 良好
同様補正後の認知機能組み合わせ指標にてMediterranean食+オリーブオイルにてベースラインを上回る変化 0.04 (−0.09 to 0.18) 、それにナッツを加えると 0.09 (−0.05 to 0.23; P = 0.04 vs controls) 、対照群は −0.17 (−0.32 to −0.01)
前頭葉組み合わせ機能のベースラインからの各々の変化は、 0.23 (0.03 to 0.43; P = .003 vs controls)、 0.03 (−0.25 to 0.31)、 −0.33 (−0.57 to −0.09)
認知全般機能のベースラインからの変化は Mediterranean食+オリーブオイル 0.05 (−0.11 to 0.21; P = .005 vs controls)、それにナッツ追加 −0.05 (−0.27 to 0.18)、一方、対照食 では −0.38 (−0.57 to −0.18)
対照群は、認知機能全要素は減少 (p < 0.05)
ただし、抗酸化食品は、単一・単調となると、それ自体が、Prooxidant作用をもたらす・・・ という懸念!
http://www.nutraingredients-usa.com/Research/Antioxidants-and-Pro-oxidants-Two-Sides-of-the-Same-Sword
抗酸化物質だけを大量にとると酸化促進物質として溜まる2011年 06月 09日
地中海式が良いのは、多種多様の抗酸化食品をとっているからで、馬鹿みたいに「サプリメント」を摂取することではない!
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