2015年7月24日金曜日

終末期を迎えるがん患者さんに緩和的がん化学療法は是と言えるか?

がん患者でがん化学療法使用をやめるというのは胸を締め付けられるような決断。終末期を迎えるがん患者さんに緩和的がん化学療法は是と言えるか?その疑問に答える研究。




2002年から2008年登録の終末期癌患者の多施設・長軸コホートがん化学療法使用と患者パフォーマンス状態の機能評価:QOL near death (QOD) 研究で、パフォーマンスが保たれている状況においても、終末期をむかえる患者さんたちに、がん化学療法使用はQOLを悪化させる。そして、パフォーマンスが悪い状況の方々でも、改善させないという事実。



Chemotherapy Use, Performance Status, and Quality of Life at the End of Life
Holly G. Prigerson, et. al.
JAMA Oncol. Published online July 23, 2015.


がん化学療法使用は、臨床的状況補正・患者パフォーマンス補正後、患者生存率と相関せず



ベースラインのパフォーマンス状況良好な状況、ECOGスコア 1において、がん化学療法使用は、QOD悪化と相関  (オッズ比  [OR], 0.35; 95% CI, 0.17-0.75; P = .01)

 ベースラインのがん化学療法使用は、中等度のパフォーマンス状態、ECOGスコア 2では、QODと相関せず (OR, 1.06; 95% CI, 0.51-2.21; P = .87)、より悪いパフォーマンス状態でも同様 (OR, 1.34; 95% CI, 0.46-3.89; P = .59)


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