【インチキ概念:男性更年期】高齢者テストステロン補充3年間でIMT、冠動脈カルシウム改善せず、性的機能・QOLも効果無し
http://kaigyoi.blogspot.jp/2015/08/3imtqol.html
と書いたが、反する大規模コホート報告(低テストステロン値 83010名の在郷軍人後顧的検討)がなされた。
以下に掲載の論文参照いただきたいが・・・
かたや、RCTでアウトカムはIMTなどの動脈硬化指標
かたや、後顧的検討でアウトカムは重大イベント指標
アウトカムだけ見れば、後者圧倒だが、3年程度では、IMT、冠動脈カルシウムといった血管病変に変化認めないのに、5−6年間で重大なアウトカムに影響をもたらすとは・・・ちょっと信じがたい
5−6年の検討のはずなのにフォローアップ12−14年間に差が拡大しているという後顧的研究ならではの不自然さ
さらに、死亡率の方が心筋梗塞より先に治療差がついている。
不自然な結果だと私は思うが、大喜びしている記事が欧米マスコミに・・・
Normalization of testosterone level is associated with reduced incidence of myocardial infarction and mortality in men
Rishi Sharma, et. al.
EHJ DOI: http://dx.doi.org/10.1093/eurheartj/ehv346
First published online: 6 August 2015
カテゴリー分け
Gp1: TRT with resulting normalization of TT levels
Gp2: TRT without normalization of TT levels
Gp3: Did not receive TRT
Gp1 (n = 43 931, 年齢中央値 66 歳、平均フォローアップ 6.2年) vs. Gp3 (n = 13 378, 年齢中央値 66歳、平均フォローアップ 4.7 年間) propensity-matched cohort
全原因死亡率ハザード比(HR) 0.44、信頼区間(CI) 0.42−0.45
心筋梗塞(HR) 0.76, CI 0.63–0.93)
卒中(HR) 0.64, CI 0.43–0.96
(A–C) Kaplan–Meier curve depicting the all-cause mortality among different propensity-matched study groups.
(A–C) Kaplan–Meier curve depicting the myocardial infarction-free survival among different propensity-matched study groups.
同様に、全原因死亡率 (HR: 0.53, CI 0.50–0.55)、MIリスク (HR: 0.82, CI 0.71–0.95)、卒中リスク (HR: 0.70, CI 0.51–0.96) もGp1 vs. Gp2 (n = 25 701, 年齢中央値 = 66 歳、フォローアップ平均 4.6 年間)で有意差
Gp2 vs Gp3で、心筋梗塞、卒中リスク差なし
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