2015年11月25日水曜日

プロカルシトニンによる7日齢から91日齢乳児重度細菌感染検出有用性

プロカルシトニン(PCT)による侵襲性細菌感染:IBI, invasive bacterial infeciton同定のため用いられているが、新生児から若年乳児に関するPCTアッセイのデータ不十分であった

15のフランス小児ED、有熱受診7-91日齢乳児前向きコホート

なお、SBI:severe bacterial infectionの定義は「血液・CSF・便中培養での細菌性病原性検出、尿試料だけは膿尿(>5WBCs/HPF)での単一病原菌が5万 CFUs/mL以上 and/or 顕微鏡細菌尿 or 白血球エステラーゼ・亜硝酸塩dipstickテスト陽性」



Use of Procalcitonin Assays to Predict Serious Bacterial Infection in Young Febrile Infants
Karen Milcent, et. al.
JAMA Pediatr. Published online November 23, 2015. doi:10.1001/jamapediatrics.2015.3210


2047名乳児中、SBI(重症細菌感染)診断 139(6.8%)、IBI診断 21(1.0%)、血液培養(n = 1258) 1.7%


SBI検出目的にて、AUC/ROCカーブはPCT分析と、CRP濃度のそれは類似  (AUC, 0.81; 95% CI, 0.75-0.86; vs AUC, 0.80; 95% CI, 0.75-0.85; P = 0.70)

IBI検出目的にて、PCIのそれは、CRP濃度のそれより有意に高値 (AUC, 0.91; 95% CI, 0.83-0.99; vs AUC, 0.77; 95% CI, 0.65-0.89; P = 0.002)



カットオフ値をそれぞれ、PCTにおいて 0.3 ng/mL、 CRPにおいて 20 mg/Lとすると、陰性尤度比はSBI検出において 0.3 (95% CI, 0.2 - 0.5)、IBI検出において  0.1 (95% CI, 0.03-0.4) と0.3 (95% CI, 0.2-0.7) 


類似結果が1ヶ月齢未満群でも、そして発熱継続時間6時間未満齢でも示された。





成人・敗血症においては、感度・特異度とも0.7程度
これに患者の運命をゆだねる気になる???
http://www.thelancet.com/journals/laninf/article/PIIS1473-3099(12)70323-7/abstract

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