2016年3月15日火曜日

肺結節とCT検診:過去・現在・未来・・・

英国内において、肺癌5年生存率は13%未満。アウトカムの悪い肺癌に対し、LDCTは期待されるメソッドではあるが、resource provisionの適正さが問題と結論に記されている。



Pulmonary nodules and CT screening: the past, present and future
M Ruparel ,et. al.
Thorax 2016;71:367-375 doi:10.1136/thoraxjnl-2015-208107
http://thorax.bmj.com/content/71/4/367.abstract

胸部レントゲン写真4年間 vs no スクリーニング比較のPLCO(Prostate, Lung, Colorectal and Ovarian) study、13年間後、肺癌診断、病期、組織、死亡率について効果認めず(15万5千名、55-74歳、喫煙、非喫煙者)
Mayo Lung Project, a North American single-arm, LDCT screening pilot研究 (1999):結節74%、うち肺癌4%、偽陽性率の高さが問題で、否定的にとらえられた
 5mm直径を結節影直径閾値とすると、ベースラインで13%のみ
肺癌頻度は1.2%、陽性ベースラインスキャン 9.7%
検出肺癌の大多数(85%)は  stage 1 で、10年生存率は88%と推定
生検では僅か8%のみが良性


pivotal North American, National Lung Screening Trial (NLST)につながり、喫煙・喫煙既往 55-74歳において、CXRとLDCTの比較
NLST研究のスクリーニングにおいて肺癌高リスク患者で検診有用性確認できなかったことは検診ベネフィットの過小評価をもたらしたかもしれない。この研究は、コスト効果に関して直面する困難さが浮き彫りにもなった。







日本でもLDCT盛んとなったが、今ひとつ合点がいってない


Ongoing trialとして
・NELSONトライアル
・DANTEトライアル
・Danish Randomized Lung Cancer CT Screening Trial
・Multicentric Italian Lung Detection (MILD) study
・German Lung Cancer Screening Intervention Study (LUSI)

いずれも ” all include only past or current heavy smokers”であり、非喫煙者は対象外である

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