2016年3月11日金曜日

COPD:急性心筋梗塞分析 ・・・ 見逃しが多く、若年者での死亡リスク高い

 心血管疾患はCOPD患者死亡率の主原因の一つだが、呼吸器科医・循環器科医にその認識あるのか?





COPD患者では、昨今の急性心筋梗塞全体の死亡率減少という喜ばしいことに預かれているか?
COPD患者の急性心筋梗塞後の死オブリスク増加を指摘し、関連要素について議論したレビュー





Chronic obstructive pulmonary disease and acute myocardial infarction: effects on presentation, management, and outcomes
Kieran J. Rothnie,  et. al.
EHJ
DOI: http://dx.doi.org/10.1093/ehjqcco/qcw005 qcw005 First published online: 4 February 2016
http://ehjqcco.oxfordjournals.org/content/ehjqcco/early/2016/02/25/ehjqcco.qcw005.full.pdf

COPDは、多くの他の疾患リスク増加。肺内の炎症から全身炎症への"spill over"を生じる。心血管疾患はコモンな併存症であり、喫煙の影響と独立検討しても急性心筋梗塞と関連する。炎症、血管内皮機能障害、動脈stiffness亢進。
COPD患者の多くは呼吸器疾患では死亡しない、30%未満で、実際は心血管死亡率が一番の頻度。




COPDにおける急性心筋梗塞の存在ばらつきの理由は見過ごしもしくは発見の遅れ。COPD急性増悪入院患者の約8%が Universal Definition for Myocardial Infarctionに一致。急性増悪が心筋梗塞のとりがーになるのか?type 2の急性心筋梗塞を急性増悪と誤診する( Under the Universal Definition for Myocardial Infarction, such events, usually resulting in subendocardial rather than transmural infarction, are termed type 2 MI )のか不明。心筋梗塞既往のCOPD入院患者の33%で心疾患診断のカルテ記載なしで、特に女性患者での比率が高い(呼吸器担当医の認識の問題?)。

心筋梗塞後長期死亡リスク:COPD有り群とCOPD無し群(図2)



心筋梗塞6ヶ月後の死亡リスク:年齢群別(図3)


若年ほどCOPD患者では急性心筋梗塞死亡率増加する



0 件のコメント:

コメントを投稿

noteへ実験的移行

禁煙はお早めに! 米国における人種・民族・性別による喫煙・禁煙での死亡率相違|Makisey|note 日常生活内の小さな身体活動の積み重ねが健康ベネフィットをもたらす:VILPA|Makisey|note