2016年9月26日月曜日

AZALEA:喘息急性増悪にアジスロマイシン投与無効

昨今の“喘息病態への好中球関与” (e.g. Neutrophils in asthma—A review Respiratory Physiology & Neurobiology, Volume 209, Issue null, Pages 13-16)


マクロライドの抗炎症作用
C.pneumoniaeやM. pneumoniaeの喘息発作関与の可能性

・・・とのことでマクロライドの効用に対し報告
http://www.medscape.com/viewarticle/767328


ガイドラインでは、喘息発作への抗生剤使用は"against"の立場
テリスロマイシンでベネフィット報告(e.g.
N Engl J Med 2006; 354:1589-1600April 13, 2006)あるも、副作用を考えれば使用限界あり



Azithromycin for Acute Exacerbations of Asthma
The AZALEA Randomized Clinical Trial
Sebastian L.
Johnston, et. al.; For the AZALEA Trial Team
JAMA Intern Med.
Published online September 19, 2016. doi:10.1001/jamainternmed.2016.5664


ランダム化二重盲検プラシーボ臨床トライアル
Azithromycin Against Placebo in Exacerbations of Asthma (AZALEA)
UK多施設、救急ケア必要成人: 2011年9月から2014年4月まで
6ヶ月超喘息病歴成人、48時間内、ステロイド経口もしくは全身投与必要な急性悪化所見

アジスロマイシン500mg連日 or プラシーボ ×3日間

主要アウトカム・測定
プライマアウトカム:ランダム化後10日間の日記カードシステム症状スコア:仮説定義治療effect size -0.3
セカンダリアウトカム:日記カードシステム症状スコア、QOL質問、肺機能変化、急性悪化日から10日までの全て、症状スコア50%軽減までの期間

結果:31センター、4582名スクリーン、プラン化380名中199名48時間内ランダム化

非登録理由は抗生剤を受けていること (スクリーン患者) 2044 [44.6%]
症状発現から薬物投与までの期間中央値 22時間(IQR, 14-28 時間)
急性増悪特性は治療群・センター間でバランス化


プライマリアウトカム喘息スコア 増悪時と10日目 平均(SD)
アジスロマイシン群: 4.14 (1.38) 、2.09 (1.71)
プラシーボ群: 4.18 (1.48) 、2.20 (1.51)

多レベルモデリング使用にて、10日目症状スコア群間有意差認めず (差, −0.166; 95% CI, −0.670 to 0.337)、急性増悪日〜10日目いずれの日で有意差無し

QOL質問、肺機能においても、急性増悪日〜10日目まで群間差認めず、症状スコア半減期間でも有意差認めず



久々のブログ更新だが・・・ネガティブ報告



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